つんく♂「モー娘の曲はうまく歌えないことを前提にして作る」

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音楽産業全体が低調化し、一部のアーティストを除いて、CDが売れない時代が続いている。かつて自身のバンド「シャ乱Q」で大成功をおさめ、さらにモーニング娘。のプロデューサーとしても数々のメガヒットを飛ばしたつんく♂は、ハロー!プロジェクトを例に、音楽業界の未来をこう語る。

「(現在のモー娘。は)実はニューミュージックにすごい近いんですよ」「アルバムは数万枚しか売れてないし、テレビにも出ないけど、コンサートをすると数千人のキャパは満杯になるみたいな、そんなところに近いです。声優の、たとえば水樹奈々ちゃんは横浜アリーナでやっても普通に満杯にしちゃうけど、道行くサラリーマンに聞いてもそれほど知られていないのだって、そういうことですよね」

そして、「500人から1000人ぐらいのキャパでも商売ができるんだということが理解されていけば、『これ以上はお客さん、いらないです』みたいな時代になるかもしれない」と、未来を予見するつんく♂。彼は、モー娘の音楽面に関しても

「もう、うまく歌えないことも前提にして作るんですよね。もし歌えない子がいるなら、そういう子なりの料理の仕方っていうんですかね。見せ方を踏まえて曲を作るし、歌詞も入れていくし、振りもつけるから」

と、極めて柔軟な考えを見せたが、ただし「もちろんもっとうまく歌ってくれたらいれしんですけど(笑)」と付け加えることは忘れなかった。

◆『クイック・ジャパン』vol.98(10月12日発売/太田出版)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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