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名古屋大助教 宇宙に存在する星の数を数えることに成功

「宇宙に存在する星の数はいくつ?」 そんな謎の解明に大きな一歩を記したのが、名古屋大学の松岡良樹助教。世界で初めて、宇宙空間の真の明るさを表す「宇宙可視光背景放射」の計測に成功した松岡氏によると、宇宙というものはかなり真っ暗らしい。

「普段私たちが見ている夜空は、多くの星の可視光(目で見える光)に満ちています。でも、地球から見る夜空(宇宙)の明るさの99.9%以上は、実は太陽光や地球の大気に由来するものなんです。現在、地上から観測されている夜空の明るさの99.9%以上は、そのような"邪魔な光"なんですよ」

惑星探査機「パイオニア10号・11号」が1970年代に観測したデータをNASAから借りて分析し、宇宙の明るさを測ることに成功した松岡助教。これにより、冒頭の疑問は一気に解決に近付いた。

「いままでの研究で、銀河1個が発する光の量はわかっていました。そこで、今回判明した宇宙の光の総和から逆算し、銀河の数を割り出すことができたんです。その結果、宇宙には数千億個の銀河があることが確実になりました。1つの銀河には数千億個の星があるとされているので、それに今回判明した銀河の数をかけることで、宇宙全体の星の数がこれで明らかになったんです」

つまり、「数千億個×数千億個」が、"宇宙に存在する星の数"の答え。しかし、こんなことがわかると、何の役に立つのだろう?

「現在、宇宙の進化については、さまざまなシミュレーションが行われていますが、そのシミュレーションを決定づける数値がなかった。正確な星の数がわかれば、宇宙が無から生まれた状態から、現在どの位置にいるのか。つまり、どのシミュレーションが正しいか確定することができる。今回の発見から、『どうやって宇宙が生まれ、今後どうなっていくのか』が明らかになるかもしれないんです」

この研究によって、宇宙に満ちている可視光の起源、つまり「目に見える宇宙」をほぼ解き明かしたことになるらしい。謎だらけだと思っていた宇宙の実態が、少しずつ明らかになってきている。

◆ケトル VOL.05(2月15日発売/太田出版)

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