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八木良太、常に別の視点を持つアーティストな生き方

 回転するレコードを「ろくろ」にして陶芸を行う『Portamento』、柄だけの雨傘を掲げると雨音が聴こえる『Rainy day Music』など、身近にあるものを題材にして、そのものが持つ新たな可能性を引き出す作品が特徴の八木良太。彼が身近なものを題材にする理由とは何なのだろうか。

*  *  *
 世の中にはものがたくさんあって、すでに美しかったり便利なものもたくさんあります。それらは見方によっては違ったものとして使えるはずだし、しかもそれが美しいのであれば、新しいものをどんどん作るよりも無駄なエネルギーのロスもないと思うんですよね。それは自分の普段の生活の中にも表れていて、ものごとを代用することで解決する問題はたくさんあります。意味を一旦置いておいて、形と機能を観察すれば様々な可能性が見えてきます。

 考えごとをするときにはホームセンターや100円ショップによく行きますね。棚に並列に並べられた、使う目的がプッシュされていないものたちを見てまわることが好きです。目的や感情を排して、眺めるように見ることが良い刺激になります。それは車窓から流れる風景を見るような感覚。ものの良いところを見つけることと、人の良いところを見つけるのは、そんなに大差ないようにも感じていて、もしかしたら、ものごとや人を多面的に見ることにも繋がっていくのかもしれません。作品づくりでは、音や時間など実体のないものを形にしたり、見えなかったり聞こえなかったりするものが知覚できるようになったら面白いと思っています。
 
 僕は、夢や目標をはっきり持たないようにしています。普通の大学に入って会社員になるのだとぼんやり思っていたのですが、一般大学への受験が上手くいかず美大に入り、卒業後就職しないまま、個人でホームページやチラシ製作の仕事をしているうちに、いつの間にかアーティストと呼ばれるようになっていました。夢や目標はあったとしても、その都度、設定し直すことができるような柔軟で自然体なスタンスのほうが僕には合っている気がします。

 世の中は夢とか目標とかを押し付けたがるんですけど、世の中で当たり前によしとされていることを、どれだけ立ち止まって考えられるかが必要だと思うので。

【プロフィール】
八木良太(やぎ りょうた)
1980年愛媛県生まれ。京都在住。音響作品をはじめとして、オブジェや映像、インスタレーションからインタラクティヴな作品まで、多様な表現手法を用いて制作を行なう。身近なものを題材にして、それらが持つ機能を読み替え再編集することによって、もうひとつの意味を浮かび上がらせる。主に音や文字、時間を題材に作品を制作。現在、展覧会「Stepping Stone 未来の選択のための今ここにつくる実験場所」に参加中。
http://www.lyt.jp

【関連リンク】
adidas.jp/alloriginals

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