ヒャダインこと前山田健一「ニコ動ではみんな、だいだい2分で飽きるなって思った」

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ももいろクローバーZや私立恵比寿中学などのアイドルグループから倖田來未や東方神起まで、幅広いジャンルのアーティストに楽曲を提供している前山田健一は、その一方で「ヒャダイン」の名で歌手として活動している。この「ヒャダイン」という名前は、もともと彼が2007年の暮れからニコニコ動画に動画を投稿して、再生回数100万回を超える圧倒的な人気を博していた時に使っていたもの。ニコニコ動画に動画を投稿するようになったきっかけについて前山田は、8月11日発売の『クイック・ジャパン』vol.103でこう語っている。

「(ニコニコ動画に)二次創作的なものを作ってる人がちらほらいて、ちょっと自分も参加したいと思ったんですよ。『ロックマン』のゲーム音楽のカバーとかが流行っていたので、僕も大好きだった『ロックマン2』のクラッシュマンステージの曲に歌詞を付けたんです。もう仮歌とか自分で歌ってたし、どうせ顔を名前も出さないから自分で歌いました。それで『ヒャダイン』として初投稿したんです」

その動画は瞬く間に話題となり、1~2月後にはニコ動の人気ランキング上位はすべて彼の動画に。そのことが自信となり、色々なアーティストのコンペに曲を出し続けた彼は、Milky Way、ももいろクローバー、大島麻衣など、次々と作品が採用されるようになるが、その曲調にはニコ動で学んだネット的な感覚が活かされているという。

「ニコ動をやってて、『みんな、だいだい2分で飽きるな』って思ったんです。2分で『飽きた』とか『長い』とかコメントが付くから、ニコ動に上げていたのは大体2分半とかそんな動画なんですよ。でも一般の曲になったら4分前後作らなきゃいけない。ならどうするかというと、いっぱいギミックを用意したり、転調を用意するんです」

「高速で転調が繰り返される」という彼の楽曲の特徴は、ニコ動ユーザーによって作り上げられたものだったようだ。

◆『クイック・ジャパン』vol.103(8月13日発売/太田出版)

【関連リンク】
『クイック・ジャパン』vol.103

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。