白金在住マダム=シロガネーゼ では芦屋、二子玉川、新浦安は?

スポンサーリンク

10月14日発売の雑誌『ケトル』は、特集のテーマとして「雑誌」をピックアップ。BRUTUS、an・an、VERY、JT時刻表、ムー、nicola、週刊ヤングジャンプ、Pen、スタジオ・ボイス、rockin’on……ありとあらゆるジャンルの雑誌にまつわる情報を取り上げている。今回紹介するのは、「雑誌が生み出してきた言葉」について。今や誰もが使っているあの単語は、あの雑誌が発祥だった!

 * * *
日常生活でなにげなく使っている単語の中には、雑誌によって生み出されたものが数多く存在する。たとえば、「働く女性・Office Lady」を指す「OL」は、当時使われていた「BG(Business Girl)」に代わる言葉を、1964年に『女性自身』が読者公募した造語だし、「イケメン」は1990年代にゲイ雑誌『G-men』やギャル系雑誌『egg』が「イケてるメンズ」の意味で使用したのが最初と言われている。

また、雑誌の新語が新たな社会現象を生み出すこともある。たとえば、メンズ雑誌『LEON』が「ちょい不良(ワル)オヤジ」という言葉を生み出した結果、これまでは「単なるキザオヤジ」と周囲から見られていた男性たちは「オシャレでイケてる中年男性」という認識に。女性誌『VERY』は「シロガネーゼ(=都内高級住宅地・白金に住むマダム)」という言葉を生み出し、白金主婦のブランド化に成功した。

ちなみにこの「シロガネーゼ」にはその後新たなバージョンも生まれ、同誌は「芦屋マダム=アシヤレーヌ」「二子玉川=ニコタマダム」「新浦安=マリナーゼ」などの新語を次々と創出。そのほかにも『VERY』は「イケダン(=仕事をバリバリこなしながら、家庭を大切にしている旦那さま)」という単語も世に送り出している。

◆ケトル VOL.09(10月14日発売/太田出版)

【関連リンク】
ケトル VOL.09

【関連記事】
北方謙三の伝説の人生相談 「ソープに行け!」は合計59回
村上春樹が新聞勧誘員を一発で撃退した方法とは?
雑誌「アンアン」はモスクワのパンダの名前だった
ジョン・レノンから宮沢りえまで厳選作品がずらり 『篠山紀信展』開催

※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

関連商品
ケトルVOL.09
太田出版