小出恵介 大学卒業時に普通に就職することも考えていた

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鈴木おさむの小説『芸人交換日記』を内村光良が映画化した『ボクたちの交換日記』が、3月23日(土)に全国公開された。作中のお笑いコンビ「房総スイマーズ」でツッコミ役を演じたのが小出恵介。作中では、夢にもがき夢を諦める「甲本」を演じた小出自身が、かつて描いていた“夢”は何なのだろう? 2月12日発売の『クイック・ジャパン』vol.106で、小出はこう語っている。

「始めたからには売れたい、ガツガツ活躍したい、『いい役やりたい!』って思ってましたね。何も知らない何も経験してないからこそ、怖いものもないし、なんにでもなれると思った」

20歳で芸能界の門を叩いた頃の夢をそう振り返る小出。しかし、彼はほどなく“あること”に気づいたそうだ。

「でも、この仕事って、人に呼ばれて始まるんですよね。自分がこうなりたいって選ぶんじゃなくて、人に選んでもらう仕事だと思うんですよ。夢を諦める、辞める時期もたぶん、自分というよりは周りが決めることなのかなという気がする。それに気付いてからは、じゃあ、人に辞めさせられないまでは頑張ってみようかな、と」

そんな彼はデビューしてすぐに『のだめカンタービレ』『ごくせん』『白線流し』と、立て続けにヒット作に出演し、順調に階段を登ってきたように見える。彼がブレークスルーを感じたタイミングはいつだったのか?

「大学の2年で事務所に入ったんです。で、レッスンを受ける、オーディションを受ける、という日々が始まったんですけど、周りがちょうど就活時期に入って。そのタイミングで『パッチギ』という映画と『ごくせん』っていうドラマに出られなかったなら、僕も普通に就職してましたね。『大学の時のいい思い出だったな』って感じで違う人生を歩んでいたと思います」

着々とキャリアを重ねてきたものの、その点については「あんまり振り返らないようにしてるんですけどね」と語る小出。彼自身は、どこかクールに客観視してしまうタイプなのだそうだが、今回、夢を諦める「甲本」を演じることで、「僕の中の“青い”部分と向き合って、精算された感じがした」そうだ。

◆『クイック・ジャパン』vol.106(2013年2月12日発売/太田出版)

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『クイック・ジャパン』vol.106

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。