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三島由紀夫 周囲4kmの小島の生活に感激し名作『潮騒』を書き上げた

6月15日発売の雑誌『ケトル』は、特集のテーマとして“離島”をピックアップ。「島が大好き!」と題し、伊豆大島や隠岐諸島、瀬戸内海、五島列島など合計9つの島の自然、生活、文化、食べ物を紹介している。今回取り上げるのは、伊勢湾に浮かぶ人口およそ500人の神島。この島は、三島由紀夫の小説『潮騒』の舞台となったことで、広く知られています。

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伊勢神宮の近く、三重県鳥羽市からフェリーで約40分のところに、神島と呼ばれる小さな離島があります。神島という名前だけあって、昔は神に支配されていたと信じられていたのだとか。三島由紀夫がここを訪れた際、川端康成に「ここには本当の生活というものがある」と書いた手紙を送り、『潮騒』を書き上げました。

神島は、島の周囲が4kmという小さな島で、徒歩で一周しても2時間ほど。214段の階段を上る八代神社で行われる「ゲーター祭り」は、全国でも珍しいお祭りで、毎年1月1日、夜明けのころにグミの枝を束ねて輪にしたアワ(日輪に見立てた直径2mほどの輪)を島中の男性たちが竹で刺し持ち上げ、アワを奉納します。

『潮騒』は、これまで5回も映画化されており、そのロケはすべて神島で行われています。『潮騒』のクライマックスに登場する、初江と新治が抱きあうシーンに登場する監的哨跡は、戦時中に旧海軍が伊良湖岬から試射砲の観測をした場所で、終戦とともに役目を終えた建造物。三島は、ギリシャを旅した際に、ギリシャの小説『ダフニスとクロエ』を日本に移して書くことを思い立ち、その舞台として神島を選んだそうです。

三島が島に滞在した際にお世話になったという女性によれば、三島は「たこを見て、坊主みたいって冗談もいうような人だった」そうで、お宅には、「三島由紀夫が『潮騒』を書いたテーブル」もいまだ存在するのだとか。ちなみに『潮騒』では、神島は歌島として登場するものの、かつて、実際に歌島と呼ばれていた時期もあるそうだ。

◆ケトル VOL.13(2013年6月15日発売)

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