手抜き工事? 鉄筋の代わりに竹を使った鉄道橋が九州に存在

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日本中をくまなく走る鉄道路線の中には、只見線、陸羽西線、水郡線、飯山線、三江線、予土線、徳島本線など、川にそって延々と線路が敷かれている路線がいくつもあります。それだけ川があれば、当然それ以上の数の鉄道橋があるのは当たり前。鉄道ファン垂涎の鉄道橋の名所が、日本各地に存在します。

まさに川の上に駅があるのは、兵庫県にある阪神電鉄の武庫川駅です。駅名に「川」と明記しているだけあって、川幅が200メートルもある川の真上にホームが設置されており、遠くから見れば駅自体が橋のようになっているダイナミックさ。このほか、JR土讃線の土佐北川駅や、都営新宿線の東大島駅も同じような造りになっています。

橋でゾクゾクしたいという方にオススメなのは、京都府と兵庫県の北部を走る北近畿タンゴ鉄道です。丹後由良駅と丹後神崎駅の間にある由良川橋梁は、全長551メートルの柵なし鉄橋。鉄橋の高さは6メートルほどで、乗車しているとまるで水上に浮いているような気分が味わえます。

近代日本の橋梁技術を見せつけるといえば、熊本県にある幸野川橋梁が、逆の意味でそれにあたるのかもしれません。JR久大本線から分岐していた宮原線(現在は廃線)にある6連の巨大アーチ橋は、造られたのが第二次世界大戦前の1939年ですが、当時は戦争準備のために極端な鉄不足だったようで、コンクリートの中に鉄筋を入れる代わりに、なんと竹を入れたと言われています。それゆえ鉄筋ならぬ「竹筋橋」と呼ばれるこの橋は、2004年に国の登録有形文化財に登録されています。

◆ケトル VOL.20(2014年8月11日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。