いつでも焼きたてふわふわ 「パンの缶詰」はどうやって生まれた?

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6月13日発売の雑誌『ケトル』は、特集のテーマとして「缶詰」をピックアップ。とにかく美味しい缶詰、珍しい缶詰、缶詰ヒストリー、缶詰の美味しい店など、缶詰にまつわるありとあらゆる情報を紹介しています。今回紹介するのは、「パンの缶詰」について。非常食の世界に突如現れた“新星”はどのように生まれたのでしょうか?

保存がきいて、いつ開けても焼きたてふわふわ、しかも美味しい──そんなパンの缶詰を最初に開発したパイオニアは、栃木県那須塩原で小さなベーカリーを営んでいた「パン・アキモト」の社長・秋元義彦さん。きっかけは1995年の阪神・淡路大震災でした。

被災地神戸に2000個のパンを送ったものの、半分以上が傷んでしまい、捨てられてしまうという経験をした秋元さん。そこで1年間試行錯誤し、パンを詰めた缶ごと焼くことで、殺菌し、長持ちさせることに成功。この製法で特許を取得し、今や世界中で食べられています。

種類も最初は少なかったものの、今では、バター味、メイプル味、レーズン味などスタンダードなものから、はちみつレモン、抹茶、沖縄限定の黒糖、紅芋など珍しいものまで15種類以上もの味を用意。非常事態でなくても食べたいグルメ缶詰なのです。

◆ケトル VOL.25(2015年6月13日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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