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京大発のカンニング検出システム どうやって不正を見つけ出す?


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隣の解答用紙を盗み見る、腕に文字を書く、机の下に本を忍ばせる……古くは中国・科挙の時代から存在したというカンニング。昨今ではスマホやレシーバーなどのデジタル系カンニング技術も進化中ですが、教師と生徒の間で交わされるカンニング攻防戦に終止符を打とうとするのが、京都大学大学院情報学研究科の大関助教の研究グループです。

大関さんは、データ化した答案を分析・シミュレーションすることで、「誰がカンニングしているか」を自動的に検出するシステムを開発。考案した経緯について、大関さんはこう語っています。

「採点を長いことやっていると、『この生徒はカンニングをしているんじゃないか』と教師側は感づくものなんです。たとえばごく基本的な問題は答えられないのに、一方で高度な問題は完璧に答えられるような子がいたら、『解答を写したのかな?』と疑問を抱きますよね。そういった様々なヒントを理論化して、自動的に機械が検証すればカンニングを検出できるのではないか、と以前から考えていたんです」

今回のカンニング検出は、レポートなど記述式の問題を、生徒同士が見せ合う状況を想定したもの。だが、個人差が激しい論述試験の解答から、どのように不正を見つけ出すのだろう?

「論述など記述式の場合は、生徒間の解答のキーワードや言い回しの重複点など、多くのチェック項目があるので、解答者のキャラクターが出やすいんです。そこで、その生徒の試験解答やそこから想定される成績、試験問題の難易度を組み合わせることで、『この生徒はこのような解答をするだろう』とシミュレーションをします。

その結果の分析と実際の解答を比較して、他人との解答の重複が少なく、かつシミュレーション結果と大きな差異がなければ、『この生徒はカンニングしていない』と信じられるわけです」

生徒にとって幸い(?)なことに、「○×やマークシートなど個性が出にくい選択問題系の解答に関しては、まだまだ満足のいく水準にありません」ということですが、大関さんによれば、カンニング検出だけがシステムの活用法ではないそうです。

「試験の場でなければ、生徒同士が協力してレポート作成することはよくあること。逆に言えば『答案の類似性が高い生徒たちほど仲が良いグループである』と教師側が知る機会にもなります。また、全国の試験結果を分析すれば、『どの先生の教え方がうまいのか』『日頃どんな教え方をしているか』など、教育者側を分析することも可能です。単なるカンニング探し以外の利用方法もいろいろ模索中ですね」

ジャッジされるのは生徒だけとは限りません。分析の精度がさらに高まれば、教育業界のシステムが根本から覆ることは、まず間違いなさそうです。

◆ケトル VOL.25(2015年6月13日発売)

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