黒柳徹子 超難関のNHK採用試験に合格した“超自然体”受験術

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先日、桂歌丸さんが司会から退いて大きな話題となった『笑点』は、今年放送50周年を迎えた長寿番組ですが、同じく長寿番組の『徹子の部屋』は今年が40年目。『笑点』は歌丸さんのほか、数名が司会を担当してきましたが、『徹子の部屋』の司会はもちろん黒柳徹子さんひとりです。

名司会者として長く活躍する黒柳さんですが、そのキャリアのスタートは、NHK放送劇団専属の女優としてでした。とはいえ入団の志望動機が「絵本の読み方を教わりたい」というもので、最初から女優志望ではなかったゆえ、入団試験での黒柳さんは超自然体でした。

たとえば募集要項で見た「採用人数は若干名」が気になって、「若干名って何人だろう」と試験を進むたびに考え続けたり(17人でした)、面接では父親に内緒で試験を受けている理由を、「そんなみっともないことをするなと止められるにきまっている、この世界には騙す人がいるから」と正直に答えてしまったり。のちにNHKの大先輩となる大スター・巖 金四郎を知らず、筆記試験も散々なものでした。

けれども「テレビという新しい世界には“無色透明”な人が1人くらいいてもいいだろう」と、当時NHK文芸部のプロデューサーだった大岡龍男氏は後日、合格理由を明かします。採用試験という虚栄を張りたくなる場でも、ありのまま挑んだこと。これが試験官の印象に残り、6000人以上の応募者の中から合格を勝ち取ったのでした

◆ケトル VOL.31(2016年6月14日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。