どこもかしこも本格派 アニメ『三国志』のサントラは超豪華だった

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昨年はRADWIMPSの『前前前世』、一昨年はμ’sの『それは僕たちの奇跡』と、今や紅白歌合戦にアニメソングが食い込んでくるのは当たり前。いずれの曲も高い作曲力と演奏力が備わっており、曲からアニメにハマる人も少なくありません。言うまでもありませんが、アニソンはストーリーやキャラクターと同じぐらいアニメにとって重要な要素です。

それは横山光輝の傑作マンガ『三国志』のアニメ版、『横山光輝 三国志』(1991年10月~92年9月放送)もまた同様です。クレジットをみると、ミュージシャンの土岐麻子さんの父でサックス奏者の土岐英史さんなど豪華な演奏陣が参加。音楽監督は、アニメが放映された当時絶大な人気を誇ったFENCE OF DEFENSEのベースボーカルである西村麻聡さんが務めています。

西村さんは、サントラの音楽監督を担当するにあたり、コミック全60巻を読破したそうです。オープニングテーマの『時の河』はFENCE OF DEFENSEが演奏してシングルカットされ、スマッシュヒットしました。

同バンドは人気スタジオミュージシャン3人で結成された夢のグループで、いわば劉備・曹操・孫権がバンドを組んでしまったようなもの。ちなみにギターの北島健二さんは、アニソン界の歌姫・水樹奈々さんのバックバンドでも活躍中です。

そんな超本格派な内容となっている『三国志』のサントラですが、実は他にも“本格”な部分があります。なんとアニメオープニングとエンディングの曲以外は題名が中国語なのです。この徹底っぷりはまさに難攻不落! マニアならずとも必聴の1枚です。

◆ケトル VOL.37(2017年6月14日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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