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ジャッキー、サモ・ハン、ユン・ピョウ 名作『プロジェクトA』を生んだ3人の絆

名作が生まれた背景は?
名作が生まれた背景は?
Amazonより
『ケトル VOL.40』 著:ジャッキー・チェン、中川翔子、入江 悠、岡田壯平、青柳文子、髭男爵 山田ルイ53…ほか

全世界で興行収入280億円を記録したジャッキー・チェンの『カンフー・ヨガ』が、日本でも12月22日から公開されています。これまでも数々の大ヒット作を世に送り出してきたジャッキーですが、彼の作品の中でも一二を争う名作が、1984年に公開された『プロジェクトA』。作品が作られた背景には、3大スターの絆がありました。

〈誰を起用するかは問題ではなかった。初めから、この映画を完璧にするのに必要なものがひとつあることはわかっていたのだ。実際には2つ。というよりも2人。僕のビッグ・ブラザーのサモと、リトル・ブラザーのユン・ピョウだ。〉(『I AM JACKIE CHAN』より)

サイレント映画のアクションスタイルを80年代の香港に蘇らせた意欲的な作品『プロジェクトA』をジャッキー・チェンが思い付いたとき、真っ先に浮かんだのは、自分のパートナーに少年時代の兄弟弟子を起用することでした。それがサモ・ハン・キンポーとユン・ピョウ。後に「香港アクション映画のビッグ3」と呼ばれた3人が集結したのです。
 
3人の絆はジャッキーが7歳から10年間を過ごした「中国戯劇学院」から始まっています。ここは将来の京劇俳優を育てるための養成所で、香港中から集まった少年少女たちが俳優の卵として住み込みで学んでいました。教えられるのは中国武術や京劇の基礎。中国の大衆演劇は曲芸が多いため、かなり厳しくスタントやカンフー、あるいは槍や刀といった小道具の使い方の基礎を叩き込まれたそうです。

学院のエリートは「七小福」と呼ばれ、公演の際には劇の中心となる特別な役を与えられていました。そのメンバーは7人。そこに選ばれていたのがサモ・ハン、ジャッキー、ユン・ピョウです。ユン・ピョウはもっとも年下の弟弟子でありながら、「生まれながらのアクロバットの名人」として、生徒たちの羨望を集めていました。一方のサモ・ハンは、もっとも年上の兄弟子であり、がっしりした体格を活かした豪快なアクションを得意としていました。2人ともジャッキーのかけがえのない仲間であり、共に競い合うライバルでした。

◆ジャッキーを映画界に導いたサモ・ハン

ジャッキーの人生にもっとも大きな影響を与えたのはサモ・ハンです。というのも、サモ・ハンには先見の明があり、脚のケガによって舞台に立てなくなると、「次は映画の時代だ」と言い、真っ先にアクション映画の世界に飛び込んでいきました。ジャッキーはその後を追うように、学院を飛び出して活動の場を映画に移していったのです。直接的に誘ったわけではないですが、ジャッキーを導いた先輩だといえるでしょう。

ジャッキーが香港映画のスターになったあとも、サモ・ハンはジャッキーのことを気にかけていたようです。ハリウッド進出失敗のリベンジを誓って製作した『ドラゴンロード』が、多額の予算をかけながら惨敗すると、ジャッキーはすっかり自信を失ってしまいました。そこでサモ・ハンはジャッキーに声をかけ、自身が監督するオールスター映画『五福星』に出演させます。しかもカメオ出演でユン・ピョウまで引っ張り出し、昔の仲間を初めて勢ぞろいさせたのです。

気心の知れた仲間と作り上げた『五福星』は大ヒット。この成功によってジャッキーは自信を取り戻し、今度はサモ・ハン、ユン・ピョウ、自分の3人を中心にしたアクション映画を企画します。そして生まれた作品が『プロジェクトA』でした。

◆ケトル VOL.40(2017年12月14日発売)

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