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笑わせるよりも笑われろ? ジャッキー・チェンがチャップリンから学んだ教え

笑わせるのでなく笑われろ?
笑わせるのでなく笑われろ?
Amazonより
『ケトル VOL.40』 ジャッキー・チェン、中川翔子、入江 悠、岡田壯平、青柳文子、髭男爵 山田ルイ53…ほか

喜劇王として知られるチャールズ・チャップリンと、香港映画の大スター・ジャッキー・チェン。観客を楽しませるという点では、共通点がある2人ですが、チャップリンはカラダを張った危険なスタントを得意としていたわけではありません。しかし、それでもジャッキー・チェンは確かにチャップリンの影響を受けているといえます。では、どんなところが?

2人の映画を見比べてまず気がつくのは、人を笑わせるギャグというよりも、人から笑われるギャグを得意にしているところでしょう。例えば頭を殴られたとき、チャップリンもジャッキーもやりすぎなくらい大げさにフラフラと頭を揺らしてから、バタンと倒れます。あえて大げさに自分を弱く見せることで、観客から笑われようとしているのです。自分を低く見せて笑いを取るところが、この2人はよく似ています。

さらに大きな影響が感じられるのは、意外に感じるかもしれませんが、格闘シーンの演出でしょう。チャップリンが演じるボクシングのシーンからは、ジャッキー・チェンの映画に通じる要素がかなり見て取れます。それが分かるのが、チャップリンの『街の灯』におけるボクシングのシーンです。

主人公のチャップリンは、盲目の少女を助けるために懸賞金付きのボクシング大会に出場します。もちろんチャップリンは素人。自分よりもはるかに強いボクサーを倒すために、彼は審判の後ろに隠れて不意打ちをしたり、ロープの反動を利用して頭から相手に突っ込むプロレス技を使ったり、追い込まれたら相手に抱きついてしまったりと、あの手この手で挑んでいきます。ここでチャップリンは、殴り合いの格闘シーンをコメディに変えることに成功しています。

殴り合いをコメディにするためには、かなり綿密な振り付けが必要です。まるでコントのようにフリとオチをきちんと作り、相手との呼吸をぴったり合わせないと、ただ無茶苦茶にやっているだけになってしまうからです。カンフー映画にコメディの要素を取り入れたジャッキーも、そのことをよく理解していました。だから、ジャッキーは自身が監督を務めない作品でも、アクションの演出(武術指導)だけは、必ず自分でやっているのです。

◆ケトル VOL.40(2017年12月14日発売)

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