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ハーバード大の研究で判明 「希望という感情は絶望の後にしか現れない」

吉田尚記『没頭力「なんかつまらない」を解決する技術』(太田出版刊)
吉田尚記『没頭力「なんかつまらない」を解決する技術』(太田出版刊)

J-POPを聞いていると、かなりの頻度で「希望」という歌詞が登場するが、非常に漠然としたものである「希望」とはいったい何なのか? ニッポン放送アナウンサーの吉田尚記がツイキャスやニコニコ生放送で話した内容をまとめた『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』(太田出版)では、吉田が予防医学者の石川善樹氏から聞いたエピソードが紹介されている。

大学4年生の時、就職も決まり、自由な時間を手に入れたものの、どんどん自信がなくなっていき、やんわりと絶望していく経験をした吉田が語った「希望」とは? 同書ではこうつづられている。

 * * *
ハーバード大学で人間の感情を研究している人たちによると、感情というのは「喜怒哀楽」だけではなく、全部で12種類に分けられるんだそうです。そして、その分類でいくと「希望」というのも感情なんですって。

さらに、それら12個の感情の中で「希望」だけが持っている面白い特徴がひとつあるそうです。それは「希望という感情は絶望の後にしか現れない」ということ。絶望を感じたことのある人しか希望を持つことができない。ということは、大学4年のあの1年がなければ、僕は今、日々楽しく過ごせていないかもしれないわけだし、逆に今、何かに絶望している人たちには、この先に希望が現れるってことですよ。

僕は、希望は感情だと言われて、目の前がパッと開けたような気持ちになりました。なぜかというと、「希望」ってもっと即物的なものだと思っていたから。たとえば就職活動で第一希望の企業を決めるように「希望」って具体的な対象にしか持てないのだろうと思っていた。でも感情の状態の「希望」は、なんだかワクワクしているという状態でしょう。希望というステータスなんですよね。それって、ほぼ没頭に近いんじゃないかな。

J-POPなんかだと、「希望って素晴らしいよね、みんな!」みたいな印象論で終わるじゃないですか。そういう漠然とした希望ではなく、ステータスとしての希望の取り扱い方がちゃんとしていれば、ちゃんとワクワクできるはずだと思う。

ゲームクリエーターの桜井政博さんがこんなことをおっしゃっていました。「ゲームって基本的に絶望から始まるくらいでいいんじゃないか」。例として挙げていたのが、ドラクIVの5章でした。主人公が住んでいる平和な村に突然魔物が現れて、村を全滅させてしまう。で、主人公は地下に隠されている間に、ガールフレンドが主人公に姿を変えて出て行って身代わりに殺されてしまう。

そして主人公が外に出たときには、彼女の羽帽子だけひとつだけがそこに落ちていて、村は毒の沼みたいになっているという、多分、ドラクエシリーズでも屈指の絶望感だと思うんだけど、あれはそこから始まるから、印象にも残るし、面白いんじゃないかと。これも「絶望があるから、希望が現れる」と考えれば納得がいきますよね。

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「山あり谷あり」とは、日常でも使われる比喩だが、「希望」と「絶望」もセットだったとは驚くべきこと。絶望を感じたらチャンスと思えるようになれば、自ずと道は拓けてきそうだ。

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