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オカダ・カズチカ 修行時代に学んだ「見られること」への強い意識

『ケトルVOL.46』(太田出版)
『ケトルVOL.46』(太田出版)

昨年、IWGPヘビー級王座の「V12」を達成し、新日本プロレスの歴史にその名を刻んだオカダ・カズチカ。近年では大卒のレスラーが珍しくないなか、オカダは中学卒業後にウルティモ・ドラゴンが校長を務めるプロレスラー養成所「闘龍門」に入門し、メキシコで3年間の修行を積んだ経歴の持ち主ですが、修行時代はどのように過ごしていたのでしょうか? メキシコ修行後に新日本に移籍した時は、「まったく練習についていけなかった」というオカダ。ケトルVOL.46で、当時のことについてこう振り返っています。

「特にスパーリングがキツかったです。トップレベルの人たちの中で、まったく歯が立たなかった。ただ、そういう時期を経験したことが、今の自分を作っていることは間違いないですね」

そんな状態で、2010年には無期限のアメリカ修行を通告されてしまいますが、現地のプロレス団体のリングに上がる日々の中、次第に現状を変えるきっかけを見出していったそうです。

「アメリカでは正直、プロレスの技術に関しては何も教えられなかったんですよ。その代わり“見せ方”についてすごく言われました。あっちのプロレスはテレビ番組なので、視聴率をとらないといけない。でも、いい試合をしたからって視聴率がとれるわけじゃない。大切なのは印象に残るキャラクターがあるかどうか。最初は『なんだそれ』って反発もあったんですけど、確かに当時の自分は『お客さんに何を伝えたいか』というテーマがなかったんです」

こうしたアメリカでの経験を糧にして、“レインメーカー”という強烈なキャラクターを生み出し、圧倒的な身体能力を武器に、徐々に観客の心をつかんでいったオカダ。トップロレスラーとしての自覚も強い彼は、ファンからの見られ方にも人一倍こだわっていて、「自分がダサかったらプロレスラー全体がダサいと思われる」と考えるほど強い責任感を持っており、ジャージ姿でメディアに登場することはありません。これはどういう意図があるのでしょうか?

「みんなプロレスラーに非現実を求めているのに、僕らがダサかったら日常に引き戻されますよね。だから後輩にも注意するんですよ。セコンドの練習生がしわくちゃのTシャツを着ていたら、『新しいのを取ってこい』と言います」

そうしたオカダの考え方には、「闘龍門」時代の師匠であるウルティモ・ドラゴンの影響があるそうです。

「ウルティモ校長はめちゃくちゃ見た目に気を遣う人ですからね。今でも僕にアドバイスしてくれます。もっとここの筋肉をつけたほうがカッコいいとか、この服にはこのパンツを合わせたほうがいいとか。それは要するに、『見られる仕事だって意識しろ』ということだと思うんです」

常に「若い」と言われ続けたオカダも今では31歳。若手を教育する立場になったことで、またステージが1つ上がり、よりスケールアップしたファイトを見せてくれそうです。

◆ケトルVOL.46(2018年12月15日発売)

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