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デジタルネイティブ女子はジェンダーギャップをどう捉える?

『ケトル VOL.47』(伊丹十三特集号 太田出版)
『ケトル VOL.47』(伊丹十三特集号 太田出版)
Amazonより
『ケトルVOL.47』 伊丹十三、内田樹、周防正行、堀部篤史、宮本信子

塩谷 舞・石井リナ・大久保 楓による鼎談は第5回。デジタルネイティブと呼ばれる彼女たちのトークは、昨年起きた炎上事件からさまざまな方向に拡散し……。

◆ハッシュタグ検索で細かな情報を追う

舞:発行は2月だけど、2019年最初の号だし今年の抱負から始めてみよっか?(笑)

リナ:そうですね。BLAST Inc.としては、今までと違う景色が見たいですね。

楓:今年成人だし、生活が豊かになるモノやコトを吸収できるようになりたい。

舞:今年はとにかく英語力をつける。語学留学もします!

楓:わあ、なんかお正月っぽいですね(笑)。

リナ:お正月といえば、着物で初詣に行ったんですけど、Instagramですごくよいレンタル屋さんと出会えました。「着物レンタル 東京」でハッシュタグ検索をすると、可愛い着物を着ている人のアカウントがたくさん出てくるので、そこからレンタル屋さんに飛ぶ、みたいなやり方ですね。

楓:ハッシュタグ検索は私もめっちゃ使います! 実は明日、エクステを付けに行くんですけど、そのお店もInstagramで見つけました。Google検索よりもキーワードが簡単だし、写真付きで見られるのがとても便利ですよね!

舞:ハッシュタグ検索って子育て世代にもよいらしくて。私には姪っ子がいるんですけど、たとえば「#1歳3ヶ月」みたいに、自分の子どもの月齢で検索すると同じ月齢の子の様子をたくさん見られるし、わざと数ヶ月先の月齢のアカウントをフォローすれば、自分たちにこれから起こることも予想できちゃうわけですから。

◆ジェンダーギャップに敏感な世の中に

楓:お正月より前になるんですけど、あの「ヤレる女子大ランキング」みたいな企画の話は酷かったですよね……。

舞:うん。でも、学生や大学が抗議声明を出して炎上した、見逃されなかったってことに、世の中の流れが変わったのかもって思った。

リナ:抗議の始まりはInstagramのストーリーからだったんです。あるインフルエンサーが怒って記事のスクショを投稿してから一気に拡散されました。自分がフォローしている人のストーリーって絶対見ますからね。

楓:みんな、めちゃくちゃ怒ってたし、動きも早かった。

リナ:本当に「怒りを起点とした拡散」だね。そういう抗議の声が届いて問題だと認識されるようになったんだと思います。ようやくこんな時代になってきたんだな、って感じます。

舞:今までは特定の雑誌の読者層と、読者ではない世代の間には断絶があって、向こうの様子がよくわからなかったんです。それがSNSで拡散されることで見えるようになった。

リナ:確かにその影響は大きいと思います。

舞:でも、「合コンしたい高収入企業ランキング」みたいに、女性が男性を資本力で順位づけるような企画もあるけど、それって男性は怒ったりしないのかな?

リナ:私も含めてみんなが、「またか……」って慣れちゃってたんだと思います。今回の件も、もし怒りの声を上げた1人目がいなかったら絶対に見過ごされていたはずで、そこは個人的にすごく反省しています。一方で、最近は若い世代を中心に世の中がジェンダーギャップに敏感になっていて、それはよいことですよね。

舞:つい数年前の曲なのに、今聴くと「この歌詞、女性軽視すぎない?」と気がつくことがある! それだけ社会の雰囲気や意識がすごい速さで変化しているんです。

◆なかなか伝わらない「姓を捨てる」デメリット

舞:長男・長女とか、「誰が姓を残すか」とか、そこにこだわりがある家もありますよね。

リナ:そういうプレッシャーから解き放たれて一個人として自由に生きられればよいなと私は思うんですけど……。

舞:そもそも「姓を継ぐ」ってなんなんだろうね。

リナ:最近Twitterで、結婚を機に姓を変えた女性の「私が『姓を捨てる係』になりました喜びとか無いです」というツイートがバズってました。私も、自分の姓を変えなければいけないことには、少し違和感があります。

舞:個人的には結婚で姓が変わったことを後悔していないけど、変更手続きは、とにかく大変! 飛行機のマイルを統合したり、銀行口座の名義を変えたり……。すでに塩谷姓でフリーとして活動をしていたので変更手続きをしなくちゃならないところが次々に見つかって、今でもその対応に煩わされています。

楓:そろそろ、日本もその辺の対応をちゃんとしないとまずいですよね。働いている大多数の人が不便に感じているのにそこを変えようとしないのはダサい!

舞:確かにね。でも対応が進まないのは、決定権のある人に男性が多くて、姓を変える時の煩わしさを実感していないからかもしれないなぁ。

リナ:今は事実婚もあるし、海外で届けを出せば夫婦別姓を、選ぶこともできる。私はそういう選択も視野に入れたいなって思います。

◆ポリコレの境界で悩むミレニアルズ

リナ:ジェンダーの話も含めてなんですけど……いろいろな世界で多くの人が、いわゆる「ポリティカル・コレクトネス・ポリス」みたいな見方になっている気がします。「これ、ダメじゃん」って感じやすいというか。

舞:ディズニープリンセスなんかは、いつの時代も批判と改善を繰り返してきたよね。

楓:でも最近観た、ディズニーの『シュガー・ラッシュ:オンライン』はすごく現代的になっていました。これから観る人もいるかもしれないから、言えないけど、歴代のプリンセスの印象をグッと変えるようなシーンがあって……すごく“現代”を感じました。

リナ:ただ、ポリティカル・コレクトネスとか、ダイバーシティとか、考えれば考えるほどわからなくなってくるというのも本音で……。たとえば自分に娘ができたとして、その子が将来、どんな性を選ぶ可能性もあるから、女の子っぽい名前をつけることが悪なんじゃないか? とか思っちゃいます。今はみんなそういう時期なのかも知れませんけど。

舞:男女平等だからといって、プリンセスやドレスが好きな女の子からその世界を奪うわけにもいかないし……。複雑になってきたよね。

【プロフィール】
大久保 楓/元YouTuber。現アパレルブランドLOLIPOPKNIFEクリエイティブディレクター。1999年生まれ。SNS総フォロワー数10万人を超える。18歳での起業も話題に。

石井リナ/BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント。1990年生まれ。『Instagramマーケティング』共著。現在は起業し、動画メディアBLASTの運営を行う。

塩谷 舞/milieu編集長。1988年生まれ。東京とニューヨークの二拠点生活中。大学在学中に『SHAKEART!』創刊。Webディレクター・PRを経てフリーランス。

◆ケトルVOL.47(2019年2月15日発売)

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