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「盛り」は伝説のギャルサーの徹底した厳しさから生まれた!?「盛り」講座1回目レポート

写真提供:スパイラルスコレー
写真提供:スパイラルスコレー
Amazonより
『「盛り」の誕生 女の子とテクノロジーが生んだ日本の美意識』 久保友香

4月17日(水)、久保友香『「盛り」の誕生 女の子とテクノロジーが生んだ日本の美意識』(太田出版)の刊行に際し、青山のスパイラルで著者による連続講座「『盛り』の誕生 ー女の子のビジュアルとテクノロジーの平成史ー」が開催されました。

第1回目は1990年代半ば以降の《MORI1.0》時代、まさに“イケてる”二つのイベントサークルの元代表・古田奈々恵さん、荒井悠介さんをお招きし、「盛り」の美意識に迫りました。ポケベルやプリクラなどが登場していくなか、「盛り」はどのようにして誕生したのか。当時、渋谷のセンター街を賑わせ、「盛り」のド真ん中にいたお二人のお話から、「盛り」が誕生したきっかけを抜粋し、一部公開いたします。

 * * *
久保友香:私が調べた限りでは、「盛り」という言葉が活字で明文化されたのは、奈々恵さんが編集長として2002年夏頃に制作したイベントパンフレットでした。そこには「盛りプリ」という言葉が書かれていました。このパンフレットで、なぜ「盛り」という言葉を使われたのでしょうか。

古田奈々恵:プリクラというのは、「ひとりで盛る」ことも大事なんですけれども、やはり「サークルとして盛れてる」ことが、私が所属していたサークル「アンジェリーク」のコンセプトであり、重要視されていたんです。私はプリクラを集める役割でしたので、みんな「プリクラ撮りました!」と持ってきます。そのとき、盛れてるプリクラは受け取るんですが、盛れてなかったらその場で捨てます(笑)。

一同:(笑)。

古田:盛れてるプリクラを持ってくるまでは撮り直しなんです。私も8回くらい撮り直ししたりしましたが、当時のプリクラは1回400円でしたので、3200円かかってますね。けっこうな金額がかかるんです。こういうわけで、盛れているプリクラを撮るまで苦労して努力した自分の渾身の1枚なので「盛りプリ」と呼びました。

久保:なるほど。なかには、何度も撮ってもダメな方もいるわけですよね。

古田:はい。そういう子は一緒に撮りに行ったり、その場で髪の毛を巻いてあげたり、お化粧も工夫したりして盛れるまで付き合います。お金は出さないですが(笑)。

久保:みんなでレベルを上げていくということですね。

古田:はい。パンフレットの制作も、みんなのプリクラを盛りきるまでは締め切りを延ばしてでも終わらせないという感じでしたね。

久保:盛りきるまで(笑)。

古田:なぜかといいますと、アンジェリークは、日本で一番のギャルサーというところに魅力を感じていただき、活動していました。ギャルとして、クオリティーを保つためにも「盛り」が条件の一つなんです。そのなかでも、プリクラは唯一外に出る媒体です。必ずみんなが一番いい状態で撮ることを徹底したことが、「盛り」の始まりなのかなと思います。

久保:パンフレットにプリクラをけっこう使うんですよね。身近な機械を使いこなしている様子が面白いと思いました。

古田:はい、パンフレットの表紙もすべてプリクラで撮っておりました。当時のプリクラですので、解像度は低く、いまほど技術もないため、それほど顔が盛れるわけではありません。結局、機械の技術というよりは自分たちのメイクの技術で「盛る」といった感じでした。

 * * *

荒井さんの当時のエピソードもたくさん盛り込まれた、”ほぼ”全文は後日公開予定です! ちなみに、当日のお三方のドレスコードのテーマは、古田奈々恵さんのお声がけにより、「ゴージャスに盛る夜」でした。

次回、連続講座2回目のテーマは「『デカ目』のテクノロジー論《MORI2.0》」です。お招きするゲストは、「デカ目」ブームのきっかけとなったプリクラ「美人ープレミアムー」を開発した稲垣涼子さん、化粧雑貨メーカの広報としてアイメイクの流行を観察してきた玉置未来さん、「デカ目」ブームを高校生で体験したライターの夏生さえりさん。2000年代後半、プリクラやメイクを使って「デカ目」を目指した「女の子心」を探ります! 開催は5月10日(金)、詳しくは下記関連リンクをご参照ください。

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