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話題の劇場アニメ『プロメア』 脚本家の中島かずきが自ら語るキャラクターに込めた意味

『プロメア』 5月24日(金)より全国公開/監督:今石洋之/脚本:中島かずき/音楽:澤野弘之/アニメーション制作:TRIGGER/製作:XFLAG/配給:東宝映像事業部/声の出演:松山ケンイチ、早乙女太一、堺雅人、ケンドーコバヤシ、 古田新太、佐倉綾音、吉野裕行、稲田徹、新谷真弓、小山力也、 小清水亜美、楠大典、檜山修之、小西克幸、柚木涼香
『プロメア』 5月24日(金)より全国公開/監督:今石洋之/脚本:中島かずき/音楽:澤野弘之/アニメーション制作:TRIGGER/製作:XFLAG/配給:東宝映像事業部/声の出演:松山ケンイチ、早乙女太一、堺雅人、ケンドーコバヤシ、 古田新太、佐倉綾音、吉野裕行、稲田徹、新谷真弓、小山力也、 小清水亜美、楠大典、檜山修之、小西克幸、柚木涼香
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『ケトル VOL.49』 ムーディ勝山、三木眞一郎、中島かずき、中川大輔、井尻晏菜(NMB48)、伊藤弘、…ほか

毎号、1つのテーマを取り上げるワンテーママガジン『ケトル』が、6月16日発売の『ケトル VOL.49』で、特集テーマとして「X-MEN」をピックアップ。コミックスでは世界でシリーズ累計5億冊以上を売り上げただけでなく、映画においてもマーベル史上最長のシリーズを生み出してきた同作の足跡を振り返った。

特集では、そんなX-MENをはじめとするアメコミ全般に大きな影響を受けてきた、脚本家の中島かずきさんのロングインタビューも掲載。最新作『プロメア』も大きな反響を呼んでいる中島さんに、その思いを存分に語っていただいた。

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今年5月24日に公開された、TRIGGER制作のアニメーション映画『プロメア』。監督・今石洋之、脚本・中島かずきという『天元突破グレンラガン』『キルラキル』などを制作した注目タッグによるオリジナル最新作だ。

突然変異によって生まれ、炎を操ることのできる〈バーニッシュ〉によって世界の半分が消失。映画はそれから30年後を舞台に、再び世界を襲おうとする〈マッドバーニッシュ〉を率いる「火付け」のリオ・フォーティアと、そのバーニッシュ対策のために生まれた〈バーニングレスキュー〉なる「火消し」の消防隊に所属する新人隊員ガロ・ティモスとの戦いの軌跡が描かれる。

マイノリティに対する差別や迫害など、社会問題と接続している点で、この『プロメア』は『X-MEN』と極めて近い箇所が随所に見られる。しかし、それは意識的なものではなかったと中島さんは言う。

「そもそも『X-MEN』からの影響というよりは、ミュータントもののジャンルとして、X-MENがすでに定着していることが大きいです。実際、多くのクリエイターは、“ミュータント”と言うだけで、イコール、X-MENだと想起する人が多いはず。最初のアイデアはミュータントではなく、『炎に命があったら?』だったんです。

映画『メッセージ』の原作小説である『あなたの人生の物語』を読んでいたときに、『文化が違う相手とのコミュニケーションにおいては、友好的な気持ちからだったとしても、その方法次第では相手にとって迷惑になることもあるんだな』という印象を受けたんです。『では炎が生命で、燃やすことがコミュニケーションならば、人間にとっては迷惑だろう』と。握手するだけで相手を燃やしてしまうわけですからね。

そういう発想から、炎生命体の使徒である〈バーニッシュ〉が生まれました。それに対応するのは消防士なので、火付けと火消しの対立という構図になったんです。だからミュータントありきで発想したわけではなく、異なる文化を持つ者同士のコミュニケーションの問題を扱うことからスタートしたんです」

そこから突然変異として、炎を操る能力が人間に発現するというミュータント要素が入ってきたのは、「宇宙人ではなく人間同士の戦いにしたほうが、観客に自分たちの問題として解釈してもらえると思ったから」と中島さん。

「とはいえ、こうした経緯を細かく説明するよりも、『これは要するにX-MENだから』と言ったほうが伝わりやすい(笑)。実際、今石監督もすぐにどんな作品か理解してくれました」

まだアメコミというジャンルが日本では一般的に浸透しておらず、「アメコミファンはサブカルチャー好きの中でも少数派」だった若い頃から大好きだったという中島さん。そのストーリー展開やキャラクター付けにおいて、脚本家としての自身の作品に大きな影響を与えてきた。

「アメコミはあくまでフィクションですが、人種問題など深いテーマも含まれている。その影響を受けた僕が劇団☆新感線で嘘みたいなシチュエーションに個性が強いキャラクターを並べた『髑髏城の七人』や『阿修羅城の瞳』を書いた30年前は、『こんなことをやっても誰も理解してくれないだろう』と思っていました。その当時に比べたら、絵空事の究極といえるエンターテインメントと現実的なメッセージ性を両立させたアメコミ作品が世界中でメガヒットしていることに、どれだけ勇気づけられているか」

こうした中島さんの辿ったアメコミ好きとしての経緯は、『プロメア』の設定にも反映されている。

「今は飲み屋でアニメや漫画の話をしても引かれない時代ですが、自分たちのときは理論武装しないと戦えない時代だったんですよ(笑)。だから『プロメア』に登場するリオというキャラクターが世界を燃やそうとするのは、攻撃されたから自分を守ろうとしているだけで、本当は優しい人物なんです。ある意味、オタクの比喩になっています。まあ、これは冗談ですが(笑)。でもリオはマグニートーなんかとも一緒かもしれません。彼も根は悪いやつではないけど、ナチスの収容所で家族を亡くしたという生い立ちのために人間を信じることができない。だから周囲に対して攻撃的になる。それが悲しいところなんです。

一方、火消しのガロは、火を消すということに対して一点突破なんですよね。行動原理は自分が消防士として間違っていないかだけ。火事は消さなければならないけど、そこに理由があるのならば火付けをやめさせるために協力しよう、となる。実はけっこう柔軟な人物で、職業人としての一本気な性格がいろんなものを巻き込んでいって融和を導くということを見せたかったんです。自分が一番気に入っているキャラクターかもしれません」

インタビュー全文は全国の書店、web書店で、2019年6月15日(土)発売の『ケトルVOL.49』に掲載。定価1000円+税。

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