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デジタルネイティブ女子が語る「離れてみることで気づくSNS疲れの要因」

Amazonより
『ケトル VOL.49』 ムーディ勝山、三木眞一郎、中島かずき、中川大輔、井尻晏菜(NMB48)、伊藤弘、…ほか

塩谷 舞・石井リナ・大久保楓による鼎談も今回が第7回、2年目に突入です。デジタルネイティブと呼ばれる彼女たちですが、インターネットやコンテンツとどう接するか、そこにはちょっとジレンマもあるようで……。

◆離れてみることで気づくSNS疲れの要因

舞:楓ちゃんおかえり!

リナ:SNSも更新してなかったみたいだけどデジタルデトックス?

楓:近い感じでした。完全にゼロではなかったんですけど、SNSはTwitter、Instagramもちらっと見るくらい、あとはYouTubeやNetflixで趣味のものしか見てなかったです。

舞:しばらくネットから離れてみてどうだった?

楓:実は今回だけじゃなくて、昔から時々似たようなことはやっていて。フォローが増えて自分のタイムラインが賑やかになってくると、情報量が多すぎて疲れてくるじゃないですか? そういう時はもう、アプリごと消すようにしてました。

リナ:あぁ、わかるかも。最近はSNSを頑張っている人を見るのも疲れてしまったよ。

舞:最近は、SNSがビジネスの主戦場みたいになってるから、お金やノウハウが先行して、みんなが思い思いに楽しく遊んでいた頃の牧歌的な雰囲気はだいぶ薄れてきちゃったしね。フォロワーからの期待に応えることに疲れちゃってるインフルエンサーもいるみたい。

楓:そうですよね。でも、フォロワーにとっては「フォローしているインフルエンサーが投稿する」ことが当たり前になっているから……私も、投稿をしないと「何かあったんじゃないか!?」って思われちゃう(笑)。自分が思っている以上に心配されるし、だから、ちゃんと報告をしないといけない。昔みたいに気軽にはやめられないです。

舞:そうなってくると受け手との関係というか、距離感も探っていかないといけないね。

◆日本の「完璧主義」は環境には優しくない

リナ:アイルランドの語学留学の方はどうでした?

舞:すごく面白かった! 常に文化的にイギリスの強い影響下にあったお国柄からか、独自の伝統があることをすごく重要視していて、それこそ日本の伝統などを話すと「伝統を守ることは素晴らしい!」って絶賛されることが多くて。あと、国土が小規模だからか、国の政策や課題を自分事として捉える人がとても多かったのも印象的。特に、環境意識がとても高い。私がペットボトルの飲料を飲んでいたら「環境に良くないよ」と現地の方から注意されることが何回かあって……。

リナ:やっぱり小さい範囲の方が、意識がまとまりやすいのかもしれませんね。その点で日本は少し大きすぎるのかな。

舞:そうだね。ただ、ヨーロッパを中心に、アメリカでもトレンドに敏感な若者ほど環境意識が高い、みたいな流れも確かにあって。意識の違いを強く感じたなぁ。

リナ:環境意識の高いブランドって、海外には結構あるんですよね。例えばNYのブランド「Noah」は「環境のために過剰な包装をしない」と表明してユーザーから支持を集めています。日本にも、もっとこういう風潮が広まるといいんですけど。

舞:日本は、道路から包装まで、本当に綺麗にするし、それはそれで素晴らしい文化だと思うけれど、過剰に完璧主義なところがあるよね。「きちんとしてること」を求められすぎるというか。個包装や使い捨て容器なんかは自分にとっては衛生的でも、環境にとっては良くないことも多いんだと痛感しました。

楓:私は環境に配慮したブランドをやりたいって思っているんですけど、同世代に思いが伝わりづらくて……。どこか他人事。どうしたらみんなに「環境に優しいことは自分にも他人にも良い」って思ってもらえるんでしょう?

舞:環境の分野だと、ある種のショック療法が効くのかも。フランスでは法律で衣料品や食品の廃棄が禁止されているんですけど、そのきっかけとなったのは衣料品や食品が廃棄される現場を追ったドキュメンタリー番組で。

楓:日本人の私たちもこの現状を知れる機会がもっとたくさんあればいいのに……。

リナ:日本って、食料廃棄率が世界一なんですよ。そのことすらあまり知られていないって良くない状況だと思います。売り方にしても、不良品をすぐ捨てるのではなくて、例えば「ラベリングミスがあるけど安く販売する」というような選択肢を増やしてほしい。

◆見ているコンテンツ次第で常識も変わるかも

舞:最近、「親孝行としてNetflixを実家に導入する」みたいなツイートを見て。

リナ:それ、すごいわかります! 家族が下世話なワイドシューとかを見ていると悲しくなりますね。

舞:ワイドショーの内容って「いじり」として差別的な表現が入っていることも多いから。昔は無意識に見てたけど……今はヒヤヒヤする。

リナ:私自身もNetflixを見て、フェミニストやアクティビストの活動に興味が持てたし、そういう新しい価値観との出会いってとても大切ですよね。

舞:コンテンツの影響力ってかなり大きいじゃないですか? 見ているコンテンツが違うだけで、持っている常識も全然違うようになってきているんじゃないかな。

リナ:アーティストの草野絵美ちゃんは、「息子にNetflixとAmazonプライムとEテレのオンデマンドしか見せないようにしてる」って言ってました。もう7歳くらいになるんですけど。

楓:えっ! じゃあ芸能人とか知らないんですね。

リナ:多分。YouTubeのサジェスチョンとか、民放のジェンダー描写とかが気になるからって。でもそうしたら超フェミニストに育っているみたいで、玩具売り場に行ったときに周りの人から「ここは女の子の玩具の場所だよ」と言われても、「そういう考え方はダメなんだよ!」って答えるんですって。私も子供ができたら同じように育てようって思いましたね(笑)。

舞:とはいえ、自国のコンテンツがあるって素晴らしいことなんですよね。アフリカや南米だと他国のテレビ番組ばかりで地元出身のスターや流行が少なく、文化が育ちにくいらしいです。だから、日本もグローバルな目線や価値観のアップデートは必要だけど、独自の文化に根ざしたものを伝えていくのも重要ですね。

【プロフィール】
大久保 楓/元YouTuber。現アパレルブランドLOLIPOPKNIFEクリエイティブディレクター。1999年生まれ。SNS総フォロワー数10万人を超える。18歳での起業も話題に。

石井リナ/BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント。1990年生まれ。『Instagramマーケティング』共著。現在は起業し、動画メディアBLASTの運営を行う。

塩谷 舞/milieu編集長。1988年生まれ。東京とニューヨークの二拠点生活中。大学在学中に『SHAKEART!』創刊。Webディレクター・PRを経てフリーランス。

◆ケトルVOL.49(2019年6月15日発売)


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