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「バットマン」と「AKIRA」も 日米で影響し合うコミックスの好循環

『ケトル VOL.49』(X-MEN特集号 太田出版)
『ケトル VOL.49』(X-MEN特集号 太田出版)

今年6月、『X-MEN』の最新作にして最終作『X-MEN:ダーク・フェニックス』が公開されましたが、2003年に日本人として初めてマーベル・コミックスで『X-MEN』の作画を担当したアーティストが麻宮騎亜さんです。その前後には『バットマン』にも携わることになり、一気にアメコミの売れっ子作家となった麻宮さんですが、長い間続いているコミックスのキャラクターを描くことに苦労はなかったのでしょうか? 『ケトルVOL.49』で、麻宮さんはこう語っています。

「キャラクターを描くうえで難しいことはなかったけど、シナリオがすべて文字のネームで、コマのどこにナイトクローラーが立っているとか、どこにゴミ箱があるとか、かなり細かく文字だけで指示があることに戸惑いました。日本の漫画家はコマ割りに自分が出ますからね。そこでコマ割りはこっちでやらせてもらえないか相談をして、最終的にはベタを塗るペンシラーとインカーも自分でやらせてもらいました」

「描いていて一番楽しかったのはウルヴァリン」など、マーベル作品に参加できた喜びを生き生きと語る麻宮さん。アメリカでは、わざわざ日本よりも市場規模が小さい所にやって来たことを驚かれたこともあったそうですが、日米のアーティストは確実に影響を与え合っているようです。

「『快傑蒸気探偵団』の蒸気王というキャラクターの顔は、実は『アイアンマン』を参考にしています。そうしたら、僕が『アイアンマン』のカバーアートを描くことになった際にスーツの設定資料をもらったんですが、そのスーツを描いたアーティストと会って話したところ、彼は『快傑蒸気探偵団』がすごく好きで、『僕のアイアンマンは実は蒸気王をモチーフにしているんだ!』と言われました。あれは驚きましたね」

麻宮さんは、「トッド・マクファーレンのバットマンを初めて見たとき、大友先生の『AKIRA』の影響が大きいと思ったんです。背景の描き方がそっくりだった」とも語っており、日米間で才能やアイディアの循環が生まれている様子。アメコミ映画の大ヒットにより、アメコミに対する注目はかつてないほど高まっており、これからも素晴らしい作品の誕生が期待できそうです。

◆ケトルVOL.49(2019年6月15日発売)

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