大ヒット小説『永遠の0』が電子書籍に 百田尚樹氏「今こそ読書が必要」

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500万部近くを売り上げた大ベストセラー『永遠の0(ゼロ)』の電子書籍化が、作者の百田尚樹氏の強い意向により実現。4月27日(月)に緊急発売される。

〈日本軍敗色濃厚ななか、生への執着を臆面もなく口にし、仲間から「卑怯者」とさげすまれたゼロ戦パイロットがいた……。
人生の目標を失いかけていた青年・佐伯健太郎とフリーライターの姉・慶子は、太平洋戦争で戦死した祖父・宮部久蔵のことを調べ始める。祖父の話は特攻で死んだこと以外何も残されていなかった。
元戦友たちの証言から浮かび上がってきた宮部久蔵の姿は健太郎たちの予想もしないものだった。凄腕を持ちながら、同時に異常なまでに死を恐れ、生に執着する戦闘機乗り──それが祖父だった。
「生きて帰る」という妻との約束にこだわり続けた男は、なぜ特攻に志願したのか? 健太郎と慶子はついに六十年の長きにわたって封印されていた驚愕の事実にたどりつく。はるかなる時を超えて結実した過酷にして清冽なる愛の物語〉

『永遠の0』は2006年、太田出版より発売された百田尚樹氏の作品。『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送)をはじめ、多数の番組を構成してきた百田氏の小説家デビュー作は、じわじわと売上を伸ばし、Amazonの2012年書籍年間ランキング文庫部門では1位を獲得。漫画化、映画化、ドラマ化されるなど、大きな話題となった。

百田氏は今回の電子書籍化について、

「何の賞も受けなかった『永遠の0』が500万部近くも売れたのは、書店の皆様の応援があったからです。今の私があるのは書店の皆様のお陰だと思っています。そんな書店を応援する意味で、これまで私は基本的に電子書籍にはしてきませんでした。

しかし昨今の新型コロナウイルスの蔓延により非常事態宣言が出され、現在、多くの書店が断腸の思いで休業を余儀なくされています。そのこと自体も悲しいことですが、本を読みたいと思う人たちにとっても悲しみは同様です。コロナウイルスが日本全体を覆う今こそ読書が必要なのに、その本を購入できる場所を失ったのです。そこで私は自分の小説を電子書籍化することに決めました」

と、説明。

「作家にとって作品は自分の子供のようなものです。出来のいい子も悪い子も、皆、可愛い我が子です。しかし私にとって『永遠の0』は特別な子です。この作品が電子書籍で皆さんのお手元に届くことを願っています」

と、メッセージを送っている。

電子書籍版『永遠の0』は、2020年4月27日より順次配信開始。700円+税。

【関連リンク】
永遠の0(ゼロ)-太田出版

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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