AERAの1行コピー作者が自身で選ぶ「会心のコピー」は?

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現在発売中の雑誌『ケトル』は、特集のテーマとして“雑誌”をピックアップ。BRUTUS、an・an、VERY、JT時刻表、nicola、NHKラジオ基礎英語、Pen、スタジオ・ボイス、rockin’on.……ありとあらゆるジャンルの雑誌にまつわる情報を紹介している。今回取り上げるのは、朝日新聞が発行する週刊誌『AERA』。すっかり名物となったあのキャッチコピーには、どんな苦労が隠されているのか?

 * * *
今年25周年を迎える週刊誌『AERA』を語る上で、決して避けて通ることができないのが、電車の中吊りで見かける“世相を反映した脱力系の1行コピー”。過去には、

「1個3万円、たまげっち」
「ピチピチしゃぶしゃぶ、ランランラン」
「懐が寒ぶっ、プライム」
「冷凍しちゃ、あかん福」
「マック、どうなるど?」
「信頼がゆらいドル」
「ギリシャ借金、返せるアテネ~」

など、数々の名作、“迷作”が生み出されてきたが、これらの1行コピーを考えるのは、『AERA』の歴代の副編集長の仕事だ。かつては2~3人でコピーを考えていたそうだが、2011年の11月からは、伊藤隆太郎副編集長が1人で考えているのだという。伊藤さんはこう語る。

「いや、お恥ずかしながらこれがなかなか大変で。校了日の金曜から1日で作らないといけないもので毎回産みの苦しみが…。あと、これだけでお給料もらってるんですか? とか聞かれるのが一番ツラい(苦笑)」

毎回楽しみにしているファンも多いこの1行コピーだが、あまりに不幸な事件が起きた時はダジャレ系のコピーを封印するとのこと。伊藤副編集長のマイベストコピーは、ブータン幸せの国特集と大阪ダブル選挙のニュースをダブルでかけた「ブータン幸せ、大阪府市合わせ」(2011年12月5日号)だそうだ。

◆ケトル VOL.09(10月14日発売/太田出版)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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