伝説の戦場カメラマン・ロバート・キャパは架空の写真家だった!? 

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1月26日(土)より、神奈川県横浜市の横浜美術館にて、戦場カメラマン・ロバート・キャパの写真展『ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家』が開催される。

ロバート・キャパことアンドレ・フリードマン(1913~54)は、戦場カメラマンの草分けとして、スペイン内戦、日中戦争、第二次大戦などで活躍した。ヘミングウェイやピカソ、岡本太郎など、幅広いジャンルの芸術家との交友でも知られるキャパは、54年、第一次インドシナ戦争を取材中に地雷の爆発によって死亡。死後、彼の業績を称えて制定された「ロバート・キャパ賞」は、報道カメラマンにとって最高の栄誉とされている。

同展は、その「ロバート・キャパ」という名が、当初はフリードマンと、ドイツ人女性写真家・ゲルダ・タローの2人によって創りだされた“架空の写真家”だったという事実に注目した写真展。34年にパリで出会った2人は、「ロバート・キャパ」という架空の名を使って報道写真家として活動を始めたが、仕事が軌道に乗りはじめてほどなく、フリードマンが「キャパ」となり、タローも写真家として自立した。

会場では、キャパとタローそれぞれの写真作品を展示。活動初期から、結果的に命を落とすことになったインドシナ戦争までを網羅したキャパの作品193点と、これまでほとんど紹介されることのなかったタローの作品83点が展示される。

『ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家』は、2013年1月26日(土)~3月24日(日)まで、横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3-4-1)にて開催。休館日は木曜(ただし1月31日は開館)、開館時間は10:00~18:00)。観覧料は一般1100円。

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ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。