オシャレでカオスな「温泉フェス」 歴史的建築物でライブに紙芝居、芸者にマッサージも?

カルチャー
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音楽フェスといえば主に夏場、スキー場など野外の広い場所でやるのが相場。だが実は近年、温泉を会場とした「温泉フェス」が増えていることをご存じだろうか。この温泉フェス、会場が温泉なだけではなく、その内容もこれまでの音楽フェスとは一線を画すものになっている。今回はそのなかから興味深いものをピックアップしてみた。

まず紹介したいのが、石川県加賀温泉で行われる「山代音泉ライブサーキット」。山代温泉の5会場で行われるフェスで、普通の音楽フェスのようにステージのあるメイン会場や、物販エリアなどで構成されている。出演アーティストは元ちとせ、リリー・フランキーなどバラエティ豊か。物販では加賀の地酒やオリジナルTシャツを販売しており、さらには足湯コーナーまであったりと、加賀の温泉と音楽フェスが見事にコラボしている。

このイベントで何と言っても特徴的なのが、そのタイムテーブルだ。第一部が14時~18時30分、第二部が19時から23時とたっぷり楽しめる内容になっているのだが、注目すべきなのがその後。第三部として、23時~25時まで「大カラオケ大会」が開催される。確かに温泉といえばカラオケ。しかし、5会場で開かれる大イベントで、しかも日をまたいでのカラオケ大会というのはなかなか想像がつきづらい。とりあえず「大」カラオケ大会の名に恥じない、ビッグなイベントになることは間違いなさそうだ。フェスは3月29日開催予定で、大カラオケ大会は無料とのこと。

またもうひとつ紹介したいのが長野県・渋温泉で開催される「渋響」だ。こちらの会場はなんと、昭和9年築で有形登録文化財にも認定された「臨仙閣」。今はもう営業していないという、まさに「幻の宿」だ。赤やオレンジ、紫と様々にライトアップされた歴史的建築物は、アーティスティックで魅惑的な雰囲気。建物に入っただけで、独特の雰囲気に魅了されそう。

さらに、特筆すべきは出演者たちが多岐にわたること。音楽フェスらしく、DJや電子音楽を中心としたアーティストが多数出演するほか、映像・インスタレーションのアーティスト、現代舞踏家も登場。さらには渋温泉の芸者の演奏や、大正生まれの女性による紙芝居、体をもみほぐすボディトリートメントコーナーがあったりと、もはや軽くカオスな様相を呈している。これが一体どのような流れで開催されるのか気になるところだが、タイムテーブルは現在調整中とのこと(3月17日現在)。アートな空間でのカオスなフェス、これまでの音楽フェスとは一味もふた味も違った体験ができそうだ。

こうした温泉×フェスの取り組み、実は全国でも多数行われている。温泉といえば寒い時期、ということで開催期間は冬場~春先がメインとなっているようだ。夏場は野外フェスを楽しんで、冬場は温泉フェスであったまるというのも、新しいフェスの楽しみ方になるかもしれない。

【関連リンク】
音楽イベントを楽しめる温泉地(ゆこゆこネット)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。