芸術集団Chim↑Pomのエリイ 結婚式でデモ決行の意図説明

スポンサーリンク

広島の空に「ピカッ」という文字を書くパフォーマンスや、渋谷駅構内の岡本太郎の巨大壁画「明日の神話」への“付け足し”などで知られるアーティスト集団「Chim↑Pom」の紅一点・エリイが、今年1月に結婚した。結婚に際しては、警察との折衝の末に「デモ」を行った彼女。現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.116で、エリイは“結婚デモ”についてこのように振り返っている。

「なんでデモをしたかというと、結婚すると2人の関係がパブリックなものになるじゃないですか。特に日本においては『10年つき合ってるよね』っていうのと『10年結婚してるよね』っていうのと、その違いは何なのか絶対にみんなが考えると思うんですよ。それを突き詰めていくと、パブリックなものであるか否か──たとえば義務教育が存在する、ということに似た感覚でもあるのかなぁと。それを作品に落とし込むにおいて、デモの形にしたんです」

当日は深夜2時から歌舞伎町にてパーティーが始まり、朝になったら公園を出発し、新宿西口にある「LOVE」のアルファベットをかたどったオブジェを終点とするデモを決行。それまでは予定調和的な結婚式をやる意味を感じておらず、他人の式で感動したこともほとんどなかったというエリイだが、その考えは変わったようだ。

「自分でやってみて、結婚式っていうのはいいものだなと思いましたね。1つのことにみんなが向かっていくから。『エリイちゃん、おめでとう!!』というものすごく強いテーマによってみんなが結ばれていて、その思いを共有したということが、何よりも大事だと感じてて。自分のことだけじゃなくて、人のことにそこまでエネルギーを集中できる場っていうのは、実はなかなか他にはないと思う」

デモの実現のために、メンバーは新宿警察署と週1のペースで約1か月間の交渉を試み、実施にこぎつけた。エリイは、デモの意義について、

「アートは自分たちが生きてる時代を切り取る作業でもあると思うので、みんなに共通して関係あることが作品になっていれば、誰も目を背けられないと思う」

と解説。「そのためにはまず、物事を共有すること。お互いの認識を確認作業をして共有することが、クリエイティブにつながると思うんですよね」と語っている。

◆『クイック・ジャパン』vol.116(2014年10月14日発売/太田出版)

【関連リンク】
『クイック・ジャパン』vol.116

【関連記事】
綾小路翔 エビ中メンバーに「芸能界での長生きの秘訣」を伝授
六本木キャバのビラ配り「受け取る芸能人は綾小路翔だけ」
ももクロ・有安杏果 TV番組出演時のアンケートで毎回パニックに
ももクロ佐々木 喉トラブルの有安のパート歌い有安の力量に感心

※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。