20年以上続く「なんでも鑑定団」 ソフビ人形に700万円の値も

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古美術品からお菓子のおまけ、アイドルのテレホンカードなど、「そんなものも?」と思わずつっこみたくなるものまで鑑定してしまう『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京系)。なんと1994年から現在まで20年以上も続く人気長寿番組です。平均視聴率14%前後を保ち続けるこの番組の魅力はいったいどこにあるのでしょう? レギュラー鑑定士の北原照久さんに聞いてみました。

「まず、この番組のすごいところは日本人のモノの価値観を変えたこと。番組が始まったかなり初期の頃、ウルトラQに出てくる怪獣ガラモンのソフビ人形に700万の高価格がついたことがあったんです。『こんなの300円の価値もないよ!』なんていう人がもちろんいたんですが、欲しい人にとったら価値があるわけ。

マニア物と呼ばれるソフビ人形をはじめ、ブリキの玩具、広告や映画のポスターなど、当時は大量生産された、決して1点モノではないモノに意外な高価格がつくことがあるんです。『それ昔家にあった。捨てなきゃよかった!』というモノが高価格になるって面白いですよね」

「何が起こるか分からない展開がこの番組ではあるんです」と語る北原さん。確かに、番組を見ていて思わぬモノが高価格になったりすると「自分が持ってるあのガラクタも価値があるかも?」と思ってしまうものです。

「歴史的背景をVTRで紹介して見る人の知的好奇心を刺激するところもこの番組の面白さです。以前、千利休の茶杓に1000万以上の価格がついたことがあるのですが、あの時代があって利休の人となりがあり、この価値という。その時にまた中島(誠之助)さんが良いことをいうんですよね。『茶杓というのは茶人にとっては刀と一緒だ』と」

査定価格が発表される瞬間のドキドキ感が、この番組の一番の見どころでしょうが、鑑定士さんの気の利いた一言も、番組人気を支える大きな要因になっているようです。

◆ケトル VOL.22(2014年12月12日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。