世界一と噂される自衛隊のミリメシ 中身はどんなメニュー?

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政治の世界では今、自衛隊を巡って熱い議論が交わされていますが、自衛隊の“ミリメシ(戦闘糧食)”は「世界のミリメシのなかで一番うまい」と噂されているのをご存知でしょうか? 噂の元は1992年、国際連合平和維持活動の一環として自衛隊がカンボジアへ派遣された際、参加国のミリメシコンテストで1位を獲得したと言われているのです。果たしてそんなに美味しいのでしょうか?

自衛隊の缶詰は「戦闘糧食I型」という“缶メシ”(缶詰のミリメシのこと)です。缶メシは緊急時の空中投下も想定しているため、耐久性も重視しており、未だにプルトップ型ではなく、小さな缶切りも付属しています。また、隊員たちは体力の消耗が激しいため、普通の食事より塩分が強めなのだとか。それでは世界一のミリメシの一部を紹介しましょう。

【牛肉味付】
旧日本軍の時代には「牛肉大和煮」という名前で知られ、日露戦争時にはその人気ぶりから、国内の牛肉の大半がなくなったと言われる「ザ・缶メシ」な一品。具には厚みがあり、しっかりした“肉らしさ”が味わえます。

【白飯】
世界では珍しい日本ならではの「ご飯の缶詰」は、自衛隊の食事だけあって、中身は特盛りの350グラム! そのままではパサパサしているので、開缶せずに25分ほど湯煎をしてから食べると、ふっくらとした白飯が楽しめます。

【たくあん漬け】
自衛官たちに特に人気があるといわれるのがこちら。極太に切られたたくあんが4~5本入っています。2007年に製造元の倒産で消滅の危機にありましたが、無事にレシピが別会社に引き継がれ、伝統の味を守っています。

このほか「ます野菜煮」は、ますの切り身にたけのこ・人参・昆布の煮物を合わせたもの。「まぐろ味付」は、まぐろの塊とマッシュルームのスライスを甘辛く煮込んだもの。「鶏肉野菜煮」は、ぶつ切りにした鶏肉を、たけのこや人参、しいたけなどの筑前煮と一緒に詰め込んだもの。世界一かどうかは人それぞれでしょうが、世界に誇れる一品であることだけは間違いないようです。

◆ケトル VOL.25(2015年6月13日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。