日本最古の水族館は富山に存在 出世魚の”出世ぶり”も観察可能

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北陸新幹線の開通により、グッと距離が縮まった富山県。基本的に富山県民は控え目ですが、そんな彼らがキャラを忘れてこぞって自慢するのが、”きときと”(=新鮮)な富山湾の魚たちです。

日本三大深湾のひとつである水深1000メートル超の富山湾は、対馬暖流が流れ込む表層水と、日本海固有の深層水との間で海水温が30℃~2℃と激変。この差が豊かな生態系を生んでいます。この恩恵を受けたとびっきりのお魚が集結しているのが、日本最古の水族館・魚津水族館です。

大正2年に開館した魚津水族館は、日本海側にできた最初の水族館で、日本初のアクリル製トンネルを導入したことでも知られています。さらに同館が注目する富山湾は、2014年に「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟する快挙を達成。世界一と日本一が揃うスゴい水族館なのです。

ホタルイカ、カワハギ、ベニズワイガニ、ゲンゲを前に、もらすべき感嘆詞はただひとつ「うまそ~!」に決まっています。中でもサラリーマンの皆様に注目して頂きたいのが、ブリが泳ぐ富山湾大水槽です。

ここでは「フクラギ(関東ではイナダ、関西はハマチ)→ガンド(ワラサ、メジロ)→ブリ」という“出世魚”の成り上がり過程を年中観察できます。富山県では、結婚した年の最初のお歳暮に、女性の実家から嫁ぎ先にブリを届ける「歳暮ブリ」という伝統的な風習が残っており、富山県民にとってブリは特別な魚なのです。

◆ケトル VOL.26(2015年8月11日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。