沖縄が誇る長寿番組『民謡で今日拝なびら』 番組は沖縄弁で進行

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テレビの普及によって、近年どんどんと方言が廃れる傾向にありますが、まだまだ“お国言葉”は完全になくなったわけではありません。中でも沖縄県は、方言が色濃く残っている地域。そんな沖縄には、“究極のご当地音楽番組”『民謡で今日拝なびら(みんようでちゅううがなびら)』が存在します。

そもそも番組名からして読むことができない『民謡で今日拝なびら』。「今日拝なびら」は「こんにちは」という意味です。タイトルをさらりと読める人は沖縄県民でしょう。放送開始が50年超のこの番組の曲目リストには、『さぁふうふう』『艦砲ぬ喰ぇぬくさー(かんぽうぬくぇぬくさー)』といった初耳のタイトルが並びます。

この番組をきっかけに有名になる歌い手も多く、沖縄の音楽シーンにとって欠かせない番組です。沖縄弁で進行するため、内容がわからない部分もありますが、パーソナリティが楽しそうに話しているのを聴くと、「沖縄弁が理解できたら、もっと楽しめそう」と地団駄を踏んでしまいます。

時には50年以上前の曲をかけることもあり、レコードの針が飛んでしまうことも。「クリーニングしたんですけど、針が飛びました」というお詫びも微笑ましいです。その日の放送をラジオNIKKEI1で19時から放送しているため、全国で聞くことも可能です。けれどもできれば、沖縄で沈む夕日を見ながら聴きたいものです。

『民謡で今日拝なびら』
ラジオ局:RBCiラジオ
パーソナリティ:上原直彦、北島角子(月・水)、八木政男(火・木)、島袋千恵美(金)
放送開始:1963年2月4日~
放送時間:月曜~金曜 16:00~16:54

◆ケトル VOL.28(2015年12月14日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。