サントリーが開発した青いバラ その過程で生まれた思わぬ副産物

学び
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急速に進化するテクノロジーにはもはや恐怖さえ覚えますが、本来テクノロジー(の進化)は、人類を豊かにするもの。テクノロジーが未来を拓くのは、「花」の分野も例外ではありません。

サントリーフラワーズが1990年から14年の月日をかけて、青いバラ「アプローズ」を開発しました。このバラ自体も画期的ですが、面白いのは同プロジェクトの副産物。開発のために発展させた遺伝子組み換え技術を植物に応用し、リンを多く吸収する「水質浄化植物」を作ることに成功したのです。

これがなかなかの優れもので、川や湖の水を浄化できる! 青いバラによって、地球が青さを失わなくて済むようになるとは、何とも素敵な副産物です。

また、技術で生まれた新種の中には、幸せに溢れたものも存在します。タキイ種苗は2010年、「四つ葉のクローバーが高い確率で出る種子」の受注販売を始めました。

このほか2014年には、農業・食品産業技術総合研究所機構が、夏スミレに蛍光タンパク質を遺伝子組換え操作で蓄積させ、青色LEDを当てると光る花を開発。2015年には、料理をおしゃれに演出できることからブームになっている“食べられる花”「エディブルフラワー」の普及を目指す「日本エディブルフラワー協会」が誕生。一見テクノロジーとは無縁にも思える「花」や「植物」の世界にも“技術革新”は生まれているようです。

◆ケトル VOL.30(2016年4月14日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。