シリーズ最新作「ペルソナ5」はなぜ初めて実在の街・東京が舞台に?

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RPG『ペルソナ』シリーズの8年ぶりのナンバリングタイトル『ペルソナ5』が9月に発売された。今作の舞台は「東京」だが、なぜ初めて実在する街が舞台となったのか? ディレクターの橋野桂は、現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.127で、こう語っている。

「本当は架空の都市にしたかったんです。でも今回の作品では、少年たちが現代社会に何らかの打撃を与えようとして怪盗になる姿を描きたかった。そうなると大都市を描かなくてはいけない。でも日本の中心だとか、人口が過密しているとか、あるいはなんのために生きているのかがちょっと掴みづらくなってしまうような都会というのは、まったく架空のものでは説得力が生まれないんです」

前作はあえて田舎にすることで、他のゲームとの差異を意識したものの、今作は「渋谷のスクランブル交差点を登場させるような、直球のやり方」を採用したという橋野。その中でもあえて「渋谷」をリアルに再現したのはなぜなのか?

「だいたい東京に住んでいたって、行く場所なんか決まっているわけじゃないですか。だから上京した高校生でも、人付き合いの結果として行く場所がポツポツとあれば、東京で生活してる感は出ると思うんです。だから、どちらかというとプレイヤーに感情移入してもうらことを考えた結果そうなりましたね。主人公が上京して初めて学校に行く時に、渋谷駅を歩かせて迷えば、初めて地方から東京に来た感じになるかなぁと思って作っただけです」

最新作『ペルソナ5』は、東京の学校に転入してきた高校生として、勉強や学校行事、バイトにデートに……と自由な学生生活を送るとともに、放課後は怪盗となり、弱き人々を救うために大都会を暗躍するというストーリーとなっている。

◆『クイック・ジャパン』vol.127(2016年9月1日発売/太田出版)

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『クイック・ジャパン』vol.127

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。