予定変更する必要はなし 「雨の日こそ動物園へ」の意味

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子どもも大人も大好きなのが動物園。ところが「せっかく動物園に行こうと思っていたのに、あいにくの雨。別の日にしようかな……」と、ガッカリすることは少なくありません。しかしちょっと待って下さい! 雨の日の動物園こそ、実は狙い目なのです。

東武動物公園(埼玉県宮代町)の飼育員さんに聞いたところ、雨の日には普段よりも活発な動きを見せてくれる動物たちがいるそうです。

「もともと水浴びが好きなホワイトタイガーは、気温が高い日に雨が降ると、特に気持ちが良いみたいで、上機嫌になります。とても喜んで、走り回ったり、何度もプールに飛び込んだりと、活動的な姿を見せてくれるんです。ホワイトタイガーはインドやネパールが生息地なので、森林地帯のスコールのように感じているのかもしれませんね。またゾウやバクなども、晴れている日よりも活発に動いてくれますよ」

お目当ての動物に会いに行ったのに、ずっと寝ていて思うように動いてくれない時は、少し退屈に感じてしまうこともあります。雨の日には大きなアクションが観察できるということです。また雨が好きな動物は、雪の日も相当テンションが上がるそうです。動物園好きなら、これは覚えておきましょう。

また逆に雨が苦手な動物にも変化が見られるそうです。

「ミーアキャットやサルは、普段はバラバラに過ごしていますが、雨が降ると濡れたくないので、群れが仲良く集まって雨宿りをしている様子が観察できます」

しかも雨の日は人の混雑も少ないので、気になる動物を効率よく見るにはぴったりな環境。ということは、雨の日の園内は、通な常連さんばかりなのかもしれません。

◆ケトル VOL.33(2016年10月14日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。