金融機関にお金を預けただけで利子がつくのはなぜ?

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テレビのニュースを見ていると、しばしば登場するのが「金利」という単語。そもそも、「お金を預けておくだけで、なぜ利子が付くのか」という質問に答えられない人もいるのでは? 複雑怪奇なお金の疑問についてまとめた『図解でわかる 14歳からのお金の説明書』では、このように解説している。

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お金は毎日の生活のために使うだけでなく、将来に備えるためにも必要です。備えの手段として最も身近なのが「貯金」です。おこづかいを貯金箱に入れて貯めるのも、いわゆる「へそくり」や「たんす預金」も貯金といえます。しかし、現金をしまっておくと、火災や盗難にあう怖れもあるため、多くの人は、銀行や郵便局(ゆうちょ銀行)に預けていることでしょう。

この「金融機関にお金を預けること」を「預金」といいます。郵便局では「貯金」という名称を使っているので、両方を指して「預貯金」という呼び方をすることもありますが、預金も貯金も基本的な意味は同じです。

私たちが最もよく利用するのは「普通預金」(郵便局では「通常貯金」)。簡単に現金を引き出せ、給与振込や支払いの引き落としが自動的に行われるため、日常的に使われています。このように常に動いている預金は「流動性預金」と呼ばれます。

一方、一定期間預けるのが「定期性預金」。銀行の各種定期預金、積立預金、郵便局の定期貯金、定額貯金などがこれにあたります。預金は一般に、長く預けるほど金利が高くなるので、普通預金より定期預金のほうが、利子が増えることになります。

そもそも、金融機関に預けただけで利子がつくのはなぜでしょう? 金融機関は私たちが預けたお金を、ただ金庫に保管しているわけではありません。ほかの人や会社に貸し付け、利子をとることで利益を得ています。その利益の一部が、預けた人に利子として戻ってくるのです。この預金につく利子の比率を表すのが預金金利です。

預金金利は、1990年後半に跳ね上がり、普通預金でさえ、100万円を預けると1年で2万円の利子がつくまでになりました。しかし、バブル崩壊後は下落の一途をたどり、現在は預金しても、ほとんど利子は期待できません。

しかし、預貯金の最大のメリットは「元本保証」。つまり、預けたお金は必ず戻るということです。仮に銀行が破綻しても、1000万円までの元本とそれにつく利子は保証されています。言い換えれば、預貯金以外のほとんどの金融商品は、元本が保証されていない、つまり、お金が減る可能性があることを覚えておかなければなりません。

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現在(2017年7月時点の大手銀行の場合)、普通預金の金利は0.001%で、100万円預けても利子は10円。バブル期には、定期預金では6%を超えていたのだから隔世の感があるが、“金庫代わり”“お財布代わり”と割り切れば、預貯金は何よりも安全な財産管理方法だと言えるだろう。

【関連リンク】
図解でわかる 14歳からのお金の説明書 

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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