吉田尚記×しみけんが深く納得した「アナウンサーとAV男優の共通点」

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5月25日(金)、東京・有楽町の東京交通会館3階オールラウンドカフェ・ジュンにて、ニッポン放送アナウンサーの吉田尚記とAV男優のしみけんのトーク&サイン会が行われた。吉田は今年2月に『没頭力「なんかつまらない」を解決する技術』(太田出版)を、しみけんは2月に『うんこ座りでオトコの悩みの大半は解決する!』(扶桑社)と『やっぱり熟女がいちばんでした。』(KADOKAWA)を立て続けに上梓したばかり。しかし、アナウンサーとAV男優がなぜトークイベントを?

もともと2人ともクイズが好きで、クイズサークルで出会ったという関係の吉田としみけん。吉田はこれまで色々なイベントをやってきたため、「何か変わったことをやりたい」という思いから、本を出したばかりのしみけんに声をかけたそうだが、アナウンサーとAV男優の共通点を探ると、徐々に似た部分が見えてきた。『やっぱり熟女が…』では、熟女AV女優の魅力と人生を巧みな話術で丸裸にしたしみけん。2人の間ではこんな会話が交わされた。

吉田 「人と話しをするほうがセックスするより怖い?」

しみけん 「そんなことはないです。僕らの共通点はコミュニケーション取るところ。しゃべるのもコミュニケーションだし、セックスは最大のコミュニケーション。女優さんに『初めての相手がしみけんさんで良かったです』とか『リラックスできました』と言われると嬉しいし、作品を見てくれた人に、『あの女の子の表情が良かった』と言われると嬉しい」

吉田 「メチャクチャ仕事の質は似てますね。僕もラジオに初めて出る人を相手にすることが多いんですが、『すごい楽しかった』とか『話しやすかった』とか『この話し、誰にもしたことがなかったんですよ』と言われるのは嬉しい。同じだなと」

しみけん 「コミュニケーションを仕事にするとそういうところに行き着くんですよ」

一見かけ離れた職業でありながら、共通点が見つかった2人。吉田が出した『没頭力』は、人生の大きな課題である「なんとなくつまらない」や「うっすらとした不安」に立ち向かう方法を解説したものだが、これはしみけんの仕事にもあてはまる部分はあるようだ。

吉田 「スポーツの世界で没頭の研究は進んでいて、いまはゾーンに入りやすくなっている。フローへの入り方がわかってきた。結局会話も没頭。どうやったら入れるかを本にまとめました。やはりセックスも没頭ですか?」

しみけん 「(即答で)没頭です」

吉田 「没頭を引き起こす3条件は『作業がともなう』『そのときの状況を自分がコントロールできてて、成功か失敗かがすぐわかる』『実力より4%難しいことにチャレンジする』なんです」

しみけん 「(セックスはこの3条件が)全部当てはまる。男優がセックス中に考えていることは相手の表情や声のトーンとかだから。筋肉も自分の限界値の5%ぐらいの負荷を加える。そうすることで筋肉が大きくなる。トレーニング中マックス重量のときは目は開いてるけど前見えてない」

吉田が「仕事もトレーニングもゾーンを追い求めてますね」と語れば、「ゾーンジャンキーかもしれない」と語るしみけん。その後もトークが弾んでいく中で、2人は“ゾーン”を楽しむことが人生を楽しむ重要なファクターであるという認識で一致する。

吉田 「お互いゾーンジャンキーですよね。人生楽しめる人が多い」

しみけん 「ゾーンの数だけ人生楽しめる」

吉田 「アナウンサーと男優の共通点は何かなと考えてたら、僕らの仕事は全部本番なんですよね。本番ってゾーンのことだと思った。ゾーンに入ってないものを見ると気持ち悪いと気づいた。そうすると、没頭はいろんなものの通貨といってもいい。価値の源泉はこれなんじゃないか」

しみけん 「じゃあもう吉田さんは、没頭力を身につけてます?」

吉田 「『あっ、いま没頭してないな』っていう時、どこをいじればいいのかは、本を書いて分かるようになりました。それは何の挑戦にもなってないなっていう時。その方法が分かるようになってから、『何か気合入ってないな、今日は集中できてないな』っていう放送がほとんどなくなりました」

しみけん 「それは聞いてて胸が痛い。僕も仕事してて集中力ないなと思うときがある。60点出せばいいんでしょ感が出ちゃってるときがある」

吉田 「でもそのときにこの環境下で僕は80点目指しますという気持ちになれば、結果60点でもそこまでは楽しい」

しみけん 「そうだね、4%上を目指すようにやってみよう」

吉田 「それを具体的にしみけんさんの仕事に落とし込むすると、4%いつもより感じさせようとか?」

しみけん 「んー、4パーセント。相手がやったことない印象的な体位を試すとかになるかも(笑)」

互いに「2人の仕事が近いんだな、ってことが分かりました」と言い合った吉田としみけん。1時間以上に及んだ2人のトークイベントのより詳しい様子は、『没頭力』特設HPにて近日公開される。

【関連リンク】
『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』特設サイト

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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