超絶技巧をその目で 現代アートの奇跡の画家・吉村芳生展

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11月23日(金・祝)より、JR東京駅内の「東京ステーションギャラリー」にて、現代アート界の異色の画家・吉村芳生の展覧会『吉村芳生 超絶技巧を超えて』が開催されている。

吉村芳生(1950~2013)は山口県で生まれ、山口芸術短期大学を卒業後、長らく地元を中心に活動。決して知名度が高い芸術家ではなかったが、2007年に森美術館で開催された『六本木クロッシング2007:未来への脈動』展に出品された作品が大きな話題を呼び、その後、各地の美術館で展覧会が開催されるようになった。

その作品の大きな特徴は、今回の展覧会のタイトルにもなっている“超絶技巧”と呼ぶに相応しい細かい描写だ。例えば代表作の『新聞と自画像』は、一見、新聞紙の上に自画像が描かれたもの。しかしよく見ると、新聞紙そのものも鉛筆で一文字一文字すべて描かれており、膨大な時間が費やされている。

会場には、『新聞と自画像』、金網だけを延々と忠実に写し取った『ドローイング 金網』、藤の花を色鉛筆で描いた『無数の輝く生命に捧ぐ』をはじめ、日常生活の中で目にするありふれた風景を表現した初期の作品、色鉛筆を駆使してさまざまな花を描いた後期の作品など600点以上の作品が登場。吉村にとって、中国・四国地方以外の美術館で初めての個展が実現した。

『吉村芳生 超絶技巧を超えて』は、2018年11月23日(金・祝)~2019年1月20日(日)まで、東京ステーションギャラリー(千代田区丸の内1-9-1 JR「東京駅」丸の内北口改札前)にて開催。開館時間は10:00~18:00(金曜日は20:00まで)。休館日は月曜(12月24日、1月14日は開館)、12月25日、12月29日~1月1日。入館料は一般900円。

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吉村芳生 超絶技巧を超えて-東京ステーションギャラリー

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。