『ケトルVOL.50』(太田出版)
『ケトルVOL.50』(太田出版)
眠れない夜はインターネットの話でも

デジタルネイティブ女子対談 電子決済、エシカル……価値観のアップデートは前向きに

Amazonより
『ケトル VOL.50』 オダギリジョー、三木聡、今泉力哉、吉岡里帆、大九明子、森ガキ侑大、磯村勇斗、轟夕起夫…ほか

塩谷舞・石井リナ・大久保楓による鼎談第8回。デジタルネイティブであり、インフルエンサーと呼ばれることも多い彼女たちの今回の話題は、そんな彼女たち自身のアップデート、そしてそれを人に伝える難しさについてです。デジタルネイティブの彼女は、次々と登場するサービスに興味津々なようで……。

◆インフルエンサーにとって魅力的なシェアオフィス

リナ:今度、渋谷にオープンするGoogle運営のコミュニティスペースがとても素敵なんです。メンターがついたり、使用料も無償だったりするプログラムがあって。もちろん入居するためには、Googleから「世界的に通用するプロダクトを持つ企業」だと認めてもらう必要があるんですけど……。

舞:さすが、Google帝国……! 最近、いろいろな企業が、あの手この手で面白い人材を集めようとしてる。でもほかと同じことをしているだけだと、なかなか難しいみたいで。

リナ:それは何か魅力がないと集まらないですよね。

舞:働きやすさを追求した豪華な設備がウリになることが多いんだけど、私は、保健室みたいな機能があると魅力的なのかなって。起業家も、インフルエンサーも、SNSや世の中のプレッシャーと常に闘って精神的に参っている人も多くて、でもSNSから離れれば解決ってわけでもない。そこを理解した上でケアしてくれる人がいるって強みになると思うんですよね。個人が評価される時代に、優秀な個人の取り合いになっているからこそ、独自のアプローチが必要じゃないかなぁ。

リナ:その点、Googleのスペースは、環境やコミュニティの質をGoogleのブランド力が担保してくれるのも魅力的ですよね。

◆決済手段でセンスに差がつく時代が来る!?

舞:アメリカではUberかLyftを使うんだけど、日本は今、「DiDi」とか「Japantaxi」とか、タクシーアプリがどんどん増えているからドライバーさんがその対応に苦労されていますよね。

リナ:数年後には、そのタクシーアプリの力関係も今とはまた変わってそう。

楓:キャッシュレス文化が浸透して、その面でもいろいろ増えていますからね。

リナ:最近だと、決済端末もカードやスマホ以外のものが登場してきています。たとえば今私の着けているリングもその一つで、これをかざすと決済ができちゃうんです。

楓:えー、スゴイ!

リナ:イギリスのMcLEAR社というところが作っていて、日本だとまだ対応している店舗は少ないですけど、EU内だと結構使えるんだそうです。

楓:アップルウォッチみたいに、ラグジュアリーブランドとコラボすれば、デザインももっとかわいくなりそうですね。こういう魔法みたいな決済手段が増えてほしい!

舞:そういえば、アップルもクレジットカードについて発表していたけど、それもすごく洗練されたデザイン。これからは「どの手段で決済するか」にセンスを問われる時代になるのかもしれないね。

リナ:昔の「ゴールドカードがかっこいい」みたいな?(笑)

舞:そうそう(笑)。4、5年後に「今時、QRコード決済なんてダサい!」みたいになってたりして。

楓:そうしたら、ポイントカードもなんとかならないですかね〜。

リナ:わかる! あれはアプリ1個に一元化してほしい。

楓:キャッシュレスの時に紙のカードを何枚も持ち歩きたくないし、アプリがダメならお店で保管してくれたらいいのにって。

◆ブランド側から考えるエシカルの難しさ

舞:楓ちゃんは自分のブランドをリブランディングしてるんだよね?

楓:絶賛活動中です。国内生産に移行しようとしたり、製品に本格的にエシカルを取り入れたくて頑張ってます!

舞:真剣にエシカルなものを作ろうとすると、環境への影響とか労働者の待遇とかを一つ一つ検証しなきゃいけないから、すごく大変そうだね。

楓:そうなんです。でも自分で検証しないで決めて、「聞いていたことと違った!」みたいな失敗は絶対に避けたいから仕方ないですよね。

リナ:エシカルだと、たとえば「CASA FLINE」とか良いですよね。かわいい上に地球にもやさしい。そういう商品にもっと出会えたらうれしいのに。

舞:ただ、反比例してロットは小さくなってしまうっていうジレンマがありますよね。

楓:確かに商品の質を追求すると大量生産ができないし、かといって、アイテム数を膨大に増やすことはエシカルの理念に背くなと思っているし……。最近は、こういうブランドの理念を理解してくれる方にいかに届けられるかをすごく考えています。

リナ:経営的にはそれで問題ないの?

楓:私もそこは長い間悩んではいたんですけど、も前向きに進もうと思っています!

リナ:いいね、その決断は応援してるよ。

◆「環境にやさしく」は今からでも遅くない

舞:楓ちゃんが環境について真剣に取り組むようになったきっかけって何?

楓:Netflixで『The True Cost』を観たことです。その夜は眠れないくらい衝撃的でした。それまでの私はそれほど環境意識の高い生き方はしていなかったので、今の変わりように、実は自分が一番驚いています。

リナ:しおたんさんの起点は何だったんですか?

舞:私は、アイルランド留学からかなぁ。アイルランドの人たちはエコ意識が高いのに、自分は日本のことすら全然知らないって痛感して……。

リナ:日本だと積極的に調べないと現状がわかりませんからね……。

楓:正しい知識を勉強して、それを人に伝えるのはとても大変。特に私の同世代は、ハードルを高くしすぎると共感が得られにくいし……。ただ、そう言っている私も過去のSNSにはペットボトルを持った写真とかをたくさん投稿しているんですよね。だからそれを見て、昔の私のように今はエコに関心がない人でも、「変われる」って感じてほしいと願っています。

リナ:変にかっこつけないで等身大で頑張っている姿を見せることって大事だよね。

【プロフィール】
大久保 楓/元YouTuber。現アパレルブランドLOLIPOPKNIFEクリエイティブディレクター。1999年生まれ。SNS総フォロワー数10万人を超える。18歳での起業も話題に。

石井リナ/BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント。1990年生まれ。『Instagramマーケティング』共著。現在は起業し、動画メディアBLASTの運営を行う。

塩谷 舞/milieu編集長。1988年生まれ。東京とニューヨークの二拠点生活中。大学在学中に『SHAKEART!』創刊。Webディレクター・PRを経てフリーランス。

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