『ケトルVOL.53』(クレヨンしんちゃん特集/太田出版)
『ケトルVOL.53』(クレヨンしんちゃん特集/太田出版)
ゲーム・アニメ・コミック

「クレヨンしんちゃん」 シリーズの舞台はなぜ春日部なのか

Amazonより
『ケトル VOL.53』 久野遥子、京極尚彦、小林由美子、曽我部恵一、末吉裕一郎、武田砂鉄、池田エライザ、神谷…ほか

国民的人気アニメ「クレヨンしんちゃん」が、もうすぐ30周年を迎えます。今や埼玉県を代表する有名人No.1と言われるしんちゃんですが、そもそも、どうしてシリーズの舞台は春日部なのでしょうか?

原作コミックスでは(「かすかべ」表記)に住むことを決めたのは、しんのすけの誕生後のこと。みさえとひろしが新婚時代から住んでいたアパートが手狭になり、庭付きの一軒家を探すのですが、予算の関係から手頃な物件が見つかりません。そんなときにたまたま入った不動産屋で、売れ残っていた春日部市内の物件を紹介されたことがきっかけでした(原作45巻)。

『クレヨンしんちゃん』の舞台が春日部となったのは、原作者の臼井儀人先生がこの町で働き、マンガ家になってからも実際に住んでいたからだと言われています。もともと臼井先生は身の回りの出来事を作品に生かすことが得意なマンガ家で、スーパーマーケットを舞台にした『だらくやストア物語』というデビュー作も、マンガ家になる前にスーパーのPOPなどを手掛けるデザイン会社で働いていた経験から生まれました。

原作コミックスの初代担当編集を務めた双葉社の林克之さんによると、野原家の家族構成が核家族になっているのも、先生の家族が核家族だったから。「子育ての経験も当然反映されているでしょうね。マンガは自分の頭のなかだけで考えたものより、作者の人となりが出たもののほうが面白いんですよ」と林さんは振り返っています(※参考:大山くまお、林信行、リベロスタイル編著『クレヨンしんちゃん大全』)。

ひろしとみさえが春日部に住むことを決めた際、「この町、妙に懐かしいような感じでいいな」「ここならしんのすけものびのびできそうね」と町の魅力を語っているように、今も『しんちゃん』という作品を通じて、春日部の魅力は全国、さらには全世界に発信されています。

2004年には春日部市市制50周年事業の一環として、野原家が実際に住民登録されました。住所は「春日部市双葉町904」。架空の住所ではありますが、双葉町は出版社の双葉社、904は「クレヨン」の語呂に由来と、『しんちゃん』への愛にあふれた地名となっています。市内には作品ゆかりの地もたくさんあり、ファンなら一度は訪れておきたい町です。

◆ケトルVOL.53(2020年4月16日発売)

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