情熱的にあすを生き抜くために 『あしたのジョー展』 世田谷文学館にて

カルチャー
スポンサーリンク

1月16日(土)より、東京・世田谷区の「世田谷文学館」にて、『あしたのために あしたのジョー!展』が開催される。

この展覧会は、1968年の連載開始から半世紀以上を経て、今なお多くのファンに愛される国民的マンガ『あしたのジョー』を通じて、心身ともに情熱的に生きる術を紹介するものだ。

前回の東京五輪(1964年)前後を舞台にした『あしたのジョー』は、天涯孤独の主人公がスポーツを通じて成長し、燃え尽きるまでを描いた物語。主人公の矢吹丈、トレーナーの丹下段平、ライバルの力石徹ら、登場人物の強烈なキャラクター、寺山修司が作詞し、尾藤イサオが歌う重厚なテーマ曲、死が同居する壮絶なストーリーなど、隙のない作品はファンの心をガッチリと掴み、スポーツマンガの金字塔として燦然と輝いている。

会場は、矢吹丈が丹下段平から授けられたプロボクサーになるための極意「あしたのために1~7」にちなみ、

「ジョーの成長とともに見るストーリーダイジェスト」
「あしたのために イメージコーナー」
「高森城×ちばてつや 両氏が選ぶ名場面」
「『あしたのために』のために」
「ジョーの仲間たち」
「舞台裏の格闘 高森朝雄VSちばてつや」
「きのうのちばてつや 今こそ伝えたい、次世代へのメッセージ!」

という7つの章で構成。ボクシングを通じて成長する矢吹丈の姿、永遠のライバル・力石の死によって行われたマンガ史上初「登場人物の葬儀」の様子、「丹下拳闘クラブ」の特設イメージコーナー、本作にかける作者の苦闘、もがき続けるジョーと同様に「あした」に活路を見出す個性豊かな仲間たち、原作者とマンガ家との格闘をたどる原画と原稿の比較展示、ちばてつやの戦中戦後体験から読み解く作品の原風景など、情熱がほとばしる展覧会となっている。

『あしたのために あしたのジョー!展』は、2021年1月16日(土)~3月31日(水)まで、世田谷文学館(世田谷区南烏山1-10-10 京王線「芦花公園駅」徒歩5分)にて開催。開館時間は10:00~18:00。休館日は月曜。観覧料は一般800円(感染症対策のため、混雑時入場制限あり)。

【関連リンク】
世田谷文学館

【関連記事】
笑わせるよりも笑われろ? ジャッキー・チェンがチャップリンから学んだ教え
百田尚樹 『永遠の0』に続き青春小説『ボックス!』が電子書籍版に
80年代に到来した「マンガのローマ字ブーム」 いくえみ綾の“SNS的利用法”
「おそ松」役演じる櫻井孝宏が語る“真剣そのもの”の制作現場

※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。