パンサーが語る『有吉の壁』 3人組であることを生かす“組み合わせの妙”

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ゴールデンで好視聴率を連発する『有吉の壁』(日本テレビ系)で、毎回安定した力を発揮しているのがパンサーの3人。ピンの仕事も多い彼らは、番組でも3人体制にこだわらずに勝負しているが、その“戦術”はどうやって生まれたのか。2020年12月25日発売の『クイック・ジャパン』vol.153で、向井慧と菅良太郎はこう語っている。

向井 「職人とかマリオとか、菅さんの見た目を活かしたキャラをやりだして、だんだん『パンサー、面白いかも』ってなっていったんじゃないですか」

菅 「ブレイク芸人をどう考えていいかわからなすぎて、『俺がパラパラ踊って、パラパラなことを言うわ』とふたりに説明してはみたものの、自分でも見えてなくて。真っ暗闇を手探りでやってる感じで、あんなにウケるとは思わなかったです」

彼らにはトリオでやるパターン、3人のうち2人が組むパターン、ピンでやるパターンがあるが、「その場に応じてやってたら、自然とそうなった」(向井)、「やりたいことが違いすぎて、いつのまにか別れてやるようになった」(菅)のだとか。中でも尾形は毎回、抜群の存在感を示しているが、それはある種の“悟り”から生まれたようだ。

「俺は体張ることしかウケないから……。この芸歴になって、自分が考えていることは面白くないってことに気づいたんです(笑)。でも追い込まれたときの顔は面白いと言われるので、だったらそれ突き詰めるしかない。やり続けてたら周りが自然と水場は僕に空けててくれたりします」

番組がきっかけとなって、新たな道が拓けたパンサー。それを引き出したのは、司会の有吉弘行の巧みなハンドリングの力もあるようだ。

向井 「初回に移動してる最中、前歩いてた有吉さんが話かけてきて『向井、大喜利できるの?』『いや、苦手なんです』という会話をしたことですね。そうしたら次のコーナーで、『はい、向井ダメ!』の連続で追い込んできた。きつかった一方で、『苦手なら体当たりでやりなさいよ』『小手先じゃムリだぞ』というメッセージをもらった気がしました」

尾形 「本当にムカつくことあるよな! 『カベデミー賞』のとき(#SP2、2020年5月6日放送)、用意してきたものは軽く流されて、真っ白になってから何十分も追い込んでくる……。最後のほう、腹立ってガンつけてたから(笑)」

有吉の愛のムチが、パンサーを一段上のステップに押し上げたのは間違いないよう。追い込まれた時の彼らがどんなネタを繰り出すのかは、これからの番組の見どころの1つになりそうだ。

◆『クイック・ジャパン』vol.153(2020年12月25日発売/太田出版)

【関連リンク】
クイック・ジャパン153-太田出版

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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