浅野いにおの『うみべの女の子』が実写映画化 思春期の繊細で残酷な恋と性を描く

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『ソラニン』『おやすみプンプン』『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』などで知られる漫画家・浅野いにおの『うみべの女の子』の映画化が決定。8月20日に公開される。

〈海辺の小さな街で暮らす中学生の小梅(石川瑠華)は、憧れの三崎先輩(倉悠貴)に手ひどく振られたショックから、かつて自分のことを好きだと言ってくれた内向的な同級生・磯辺(青木柚)と関係を持ってしまう。

初めは興味本位だったが、何度も身体を重ねる二人。やがて、磯辺を恋愛対象とは見ていなかったはずの小梅は、徐々に磯辺への想いを募らせ、一方、小梅に恋焦がれていたはずの磯辺は、その関係を断ち切ろうとしてしまう。二人の気持ちはすれ違ったまま、磯辺は過去にイジメを苦に自殺した兄への贖罪から、ある行動に出ることとなる…〉

『うみべの女の子』は、恋というには強かで、打算というにはあまりに脆い、身勝手で切実な14歳の青春を描いた物語だ。主人公は、海の近くの小さな町に暮らす平凡な中学生・小梅と、彼女に思いを寄せる内向的な同級生・磯辺。思いよりも先に身体を重ねてしまった二人だが、秘密の時間を過ごせば過ごすほど、心の距離は遠ざかっていく──「思春期」「恋」「性」といったセンシティブな題材に真正面から挑んだ作品だ。

浅野いにおは、今年の第66回小学館漫画賞を受賞。浅野いにおによる原作漫画の映画化は、『ソラニン』(2010年)に次いで2作目となる。浅野は、

「『小梅』と『磯辺』が確かにそこにいます。より生々しく、より切実に。10代の瞬きにノスタルジーを感じながらも、今現在の自分がその延長線上にいるということを再認識させてくれる作品でした。そういえばいつだったか自分も、あの街の『小梅』であり『磯辺』だったのです」

と、コメント。『うみべの女の子』は2021年8月20日、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開。

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映画「うみべの女の子」

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。
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