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デジタルコンテンツ
翻案権と同一性保持権 ー「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」事件、「セクシー田中さん」事件の検討ー
書籍の説明
原作と映像化の関係で問題となった『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』事件と『セクシー田中さん』事件、この二つのケースを取り上げながらその経緯と問題点を明らかにする。その前提として翻案権と同一性保持権を基本から整理し今後ますます活発化する原作と映像化の企画から交渉のポイントまでその関係に指針を与えた最高の一冊!
テーマ別ユニ知的財産権シリーズNo.7
【電子書籍について】
弊社・太田出版から発売される電子書籍のリリース情報&フェア情報は、電子書籍専門サイトHongram[ホングラム]でチェックできます。
目次
<1> 著作権/著作者人格権
著作権/著作者人格権とは
同一性保持権とは
<2> 同一性保持権の限界
内在的制約による場合と財産権との調整による場合
<3> 内在的制約による同一性保持権の限界
<4> 財産権との調整の観点からの同一性保持権の限界
制限規定による利用と翻案許諾や権利譲渡による利用
1 制限規定による利用に伴う改変
「血液型と性格事件」(東京地裁平成10年10月30日)
2 翻案許諾や権利譲渡による利用に伴う改変
A 同一性保持について 特約なし
「法政大学懸賞論文事件」(東京高裁平成3年12月19日)
B 同一性保持権の不行使特約あり……人格権不行使特約との関係
「法律解説書の氏名不表示事件」(東京地裁平成16年11月12日)
「『宇宙戦艦ヤマト』事件」(東京地裁平成13年7月2日)
C 同一性保持権の留保特約あり……「確認条項」つき合意の場合
「やっぱりブスが好き事件」(東京地裁平成8年2月23日)
<5> 同一性保持権の限界 ―翻案許諾との関係―
「『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』事件」(東京地裁平成27年4月28日)
事案の概要
事態の経緯
裁判所の判断
・原告・被告案に契約は成立していたか?
・契約締結上の過失はあるか?
A 原作者の同一性保持権との調整
B 出版社としての誠実交渉義務
<6> 同一性保持権の限界 ―翻案許諾との関係-
「『セクシー田中さん』事件」
事案の概要
事態の経緯
法的論点の検討
①日本テレビと小学館の間に原作利用許諾契約は成立していたか?
②「オリジナル部分のプロットまたは脚本を原作者が書く可能性がある」との点は合意内容になっていたか?
③原作者による修正要請は正当な同一性保持権の範囲内か?
④オリジナル9話、10話部分のクレジット表記について
事実上の問題点の検討
①当事者間のコミュニケーション
②制作スケジュール
③制作サイドと原作サイドの改変に対する認識、スタンスの齟齬
Q&A
著者プロフィール

近藤美智子(こんどう・みちこ)
弁護士、虎ノ門総合法律事務所。ロンドン大学クイーンメアリー校LLM取得(知的財産権専攻)。著作権法学会会員。著作権、商標権関連事案を多く手がける。共著『Q&A 引用・転載の実務と著作権法』(中央経済社/第5版)、『わかって使える商標法』(太田出版)。日本ユニ著作権センター著作権相談員弁護士。