山本直樹の講評とともに結果発表
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2020年「太田エロティック・マンガ賞」 山本直樹の講評とともに結果発表

2020年度の「太田エロティック・マンガ賞」(主催・太田出版)の選考結果が発表され、大賞の「エロティクス賞」には『夜の私を歩く場所』(夜野ムクロジ)が選ばれた。

2000年にスタートした太田エロティック・マンガ賞は、エロティシズムをベースに独創的、刺激的、官能的な作品を募集するコンテスト。同賞をきっかけに、これまで中村明日美子、松本藍、シモダアサミなど多くの漫画家がデビューしており、審査委員長は『レッド』『分校の人たち』の山本直樹が務めている。山本の講評が発表されるのも大きな特徴だ。

今回エロティクス賞に選ばれた『夜の私を歩く場所』について山本は、

「それほどエロではないんだけど、会話の場面が、登場人物同士のやりとりにとどまらず、読者との対話という点まで含めてちゃんと成立していました」
「夜に歩いているうちに予測のつかない展開がどんどん出てくる、その突拍子のなさだけでも読ませるところが面白い」(講評より一部抜粋)

と、絶賛。優秀賞には『自殺旅行』(海岸亭)、奨励賞には『永くても春』(みん_(奥田成美)〜~)と『もも缶3』(楽gaki)の2作品が選ばれた。

山本は総評で、「『ダイアローグ(対話)』と『モノローグ(独り言)』」という課題をあげ、

「登場人物同士が会話している場面でも、実際は作者の『独り言』としか伝わってこない作品がとても多かった」
「マンガの面白いところは、読んでいるうちに線で描かれたキャラが実際に話したり感情が動いてるように見えてくることだから、作者の『独り言』では読者に全然響いてこない」
「そこを超えられるかどうかは、新人作家がプロになれるかなれないかの分かれ道になるぐらい重要」

と、指摘。

「ネーム段階で何回も、しつこく読んでみる。そのうち『この会話はつまらない』と自分でも分かるようになってくる。その積み重ね」

と、アドバイスを送り、「今回の受賞作は、対読者も含めた『対話』を描けているところが共通していました」と、語っている。サイトには過去のコンテストの総評も掲載されており、応募者にとってはそちらも大いに参考になるはず。なお昨年までは、上半期・下半期で募集していたが、2020年は1回だけの募集となった。

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