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季刊at(あっと)7号

オルター・トレード・ジャパンat編集室

『季刊at(あっと)7号』 著:上野千鶴子、佐藤優、宮崎学、柄谷行人

価格

1,045円
(本体950円+税)

判型

A5変形判

ページ数

152ページ

ISBNコード

9784778310684

搬入年月日
[?]

2007.4.2
※各書店・ネット書店により、購入可能となる日は異なります。

書籍の説明

7号は二つの特集があります。
その一は、二つの論文の小特集ですが、きわめて興味深いものです。題して「国家の組成とヤクザの仕組み」。起訴休職外務事務官の佐藤優さんの「標準的官僚のための国家論評釈」と宮崎学さんの「どこから出発し、どこに進めばいいのか」と題する山口組三代目田岡一雄組長の組織論です。

その二は、「苦い砂糖が生まれた理由」と題する大特集です。
大航海時代以来、植民地作物の代表的なものである砂糖の市場と生産の状況の過去・現在・未来を概括したものです。
・川北稔さんの「近代世界システムの中の砂糖」
・可能啓良さんの「世界の砂糖生産と貿易」
・大河原哲さんの「サカダ――フィリピン糖業の奥底から」
・堀芳枝さんの「フィリピン農地改革における<外部アクター>の役割
・北林寿信さんの「バイオエタノールは砂糖産業の救世主となるか
以上の内容の特集ですが、特に注目すべきは「サカダ」と呼ばれる出稼ぎの日雇い労働者の生活を描く現地報告「フィリピン糖業の奥底から」です。日給100ペソ(約240円)で働く砂糖園労働者の厳しい生活ぶりはそれなりに知られていましたが、さらにその下には日給50ペソで家族を支える多くの出稼ぎ労働者が分厚く存在することを克明に伝えて衝撃的です。フィリピンにおける砂糖生産の歴史は150年ほどになりますが、植民地経済そのものの現在形をサカダに見ることができます。小特集の宮崎学論文が神戸の港湾下層労働者とヤクザの関係を丹念に論じていますが、それと似て非なる下層極貧層の姿は、安直な南北連帯論や内発的発展論では対処不能であることを示しています。では、どうするのか? 苦い砂糖の特集をきっかけにして、漸進的議論が深まればと願っています。

その他、柄谷行人さんの<『世界共和国へ』に関するノート3 国家以前」や上野千鶴子さんの「ケアの社会学6 市民事業体と参加型福祉』などの好評連載、ドキュメンタリー映画『ディア・ピョンヤン』紹介など盛り沢山の内容です。

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