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ノンフィクション・人文

あなたも狂信する 宗教1世と宗教2世の世界に迫る共事者研究

価格

2,530円
(本体2,300円+税)

判型

四六版並製

ページ数

240ページ

ISBNコード

9784778318987

搬入年月日
[?]

2023.11.24
※各書店・ネット書店により、購入可能となる日は異なります。

電子版発売

2023.11.28-

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書籍の説明

内側からの狂信論
宗教、スピリチュアル、自己啓発、マルチ商法、
陰謀論、自然派カルト、ネトウヨ言説…

「真理」を求める人たちを、どうして軽んじられるだろうか――。

宗教2世(エホバの証人2世)として過酷な幼少期を経験し、現在、宗教2世のために自助グループの運営にも尽力する文学研究者の著者が、宗教1世(自らカルト宗教などに入信した人)と宗教2世10名にインタビュー。その証言や、幻想文学、そして自身や自身の母親の経験をもとに、「他人」としてではなく、「当事者」として、また問題に深く関心を持つ味方「共事者」として、「狂信」の内側に迫る。

自己省察を踏まえ回心と逆回心(W.ジェイムズ)を読み解く。
宗教研究・文学研究・回復ケア論の新たなアプローチ。
――島薗進(宗教学者)

自らがなぜ踏み越えたか、振り返る。
今なお癒えぬ傷をさすって。
当事者たちの渾身の独白集。
――荻上チキ(評論家)

◆刊行記念イベント続々◆

オンライントークイベント「宗教2世問題から宗教1世について考える」

▽オンライントークイベント「宗教2世問題から宗教1世について考える」
『宗教2世』編著者で評論家の荻上チキと著者による、無料トークイベントが開催決定!
日時:2024年1月13日(土)21時~
場所:オンラインのみ/X(旧Twitter)のスペース
登壇:荻上チキ、横道誠
※詳細は当ページ、または横道誠のX(@macoto_y)より順次ご案内します。

オンライントークショー&読書会「内側から見る狂信論」

▽オンライントークショー&読書会「内側から見る狂信論」
東京大学名誉教授で宗教学者の島薗進さんと著者のオンライントークショー+読書会が開催決定!
日時:2024年1月21日(日)15時~
登壇者:島薗進、横道誠
内容:トークショー+読書会
場所:オンラインのみ/Zoomにて開催予定
チケット:トークショーのみ=1000円、トークショー+読書会参加=2000円
 ※本書付きチケットもございます。
 ※読書会は少人数制につき、参加希望の方はお早めにお願いします。
QJストアでチケットを購入

【電子書籍について】
弊社・太田出版から発売される電子書籍のリリース情報&フェア情報は、電子書籍専門サイトHongram[ホングラム]でチェックできます。

目次

はじめに
宗教1世と宗教2世/内側からの狂信論/インタビュイーとインフォーマントたち/共事者研究とは何か/銃撃事件以後に「共事者」を考えた/構成について

第1章 真理への欲求と死に対する不安
ビジネスパーソンと教育系YouTuberファン/聖書に求めた真理/創価学会で人間性を鍛える/親鸞会で人生の意味を考える/真理と共同体/私の母が求めた真理/「死の真理」に憑かれた私/死への不安と死臭の戦慄/神に滅ぼされる恐怖/ベランダの少年から台所に立つ中年男へ

第2章 世界が公正なものであってほしいという思い 
なぜ世界は公正ではないのか/公正世界を求めた信者たち/誘導されて、自己成長のために/運命の転換をめざして/公正世界信念の解除方法/最善世界ではなく最悪世界

第3章 共同体を求めて 
くたくた枯野/Sさん、ホーフマンスタール、サルトル/ムージルの「千年王国」とソウルメイト/私の共同体遍歴/教壇から障害者福祉とお菓子教室へ/妊娠中の家庭内暴力から楽園幻想へ/楽園に相応しくないという思いと教団への失望/「いい人ばかり」だった統一教会/こじれた人間関係と信頼できる先輩/欲求五段階説、共同体感覚、共同体のバイアス/キラキラ農村共同体と信者の属性問題/森鴎外的モラルと井伏鱒二的モラル

第4章 マインドコントロールとは何か? そして洗脳とは何か? 
ビジネス交渉術とマインドコントロールのあやうい境界線/操られていたとは思わないが/操られていると感じさせないように操る/性加害とマインドコントロールからの解放/統一教会のマインドコントロールはどのように期限切れとなるか/エホバの証人にはマインドコントロールと洗脳の両方がある/私が考えるマインドコントロール/「研究者」ということ

第5章 じぶんは選ばれた人間だという感覚と、誰かを救ってあげたいという切望
ユダヤ教、ナチス・ドイツ、アカデミズム/家族を救う中心人物と、選ばれていないという意識/世の人、一四万四〇〇〇人、病院での転機/教会内のステージに合わせて対応を変える/仏教系新宗教の人々/ドイツ文学と京都

第6章 至高体験
信仰心の燃料としての至高体験/神秘的な体験はなかった/神々しさを欠いた統一教会教祖/冷静でしらふの信者たち/至高体験を相対化する宗教1世たち/発達障害者にはよくあることとして/宗教の代償としての文学/淀んだ水と爽やかな水

第7章 信仰心を揺るがされたときには、どうなるか 
確証バイアスと認知的不協和/認知的不協和を解消するシステム/名誉棄損のSNS投票や選挙のお願いで認知的不協和が高まった/脱会支援者との対話を経て/世俗的な魂を引かれて、そして息子の離脱/信頼する先輩の離脱と、性被害の経験/発達障害者が肯定的な力を発揮するとき/損切りできるかできないか、という分水嶺/キリスト教系新宗教1世たちの損切り/コロナ禍で損切りした創価学会員たち/損切の難しさ/暗澹とした森

第8章 依存しすぎる病気に飲みこまれて 
信仰と依存症/神に酩酊するイスラム神秘主義/エホバの道具と南無妙法蓮華経/仕事中毒と自傷行為/脱会後の依存症/趣味が依存症の代償となった事例/別の宗教に再入信する/私の事例/趣味か依存症か/依存症とマインドコントロール

第9章 改宗、オカルト、ニューエイジ、自己啓発セミナー、マルチ商法、スピリチュアル系、自然派カルト、陰謀論、極左思想、ネトウヨ言説 
エホバの証人からプロテスタントへ/統一教会からプロテスタントへ/親鸞会から浄土真宗へ/オカルトとニューエイジへの関心と反発/かたわらをかすめていった自己啓発セミナーとマルチ商法/スピリチュアル系と自然派カルトに対する二律背反/唖然とする陰謀論、極左思想、ネトウヨ言説/ハイヤーパワー、二ーバーの祈り、引き寄せの法則/今後の日本はどうなるか(1)/今後の日本はどうなるか(2)

終章 カルトとは何か
カルト的な要素/世間からの隔絶、入口と出口、善悪二元論/文学研究という分野との葛藤/恋愛遍歴とソウルメイト/愛より親切を、不寛容よりユーモアを/葦としての人間の尊厳

おわりに
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著者プロフィール

横道誠(よこみち・まこと)
京都府立大学文学部准教授。1979年生まれ。大阪市出身。博士(文学)(京都大学)。専門は文学・当事者研究。単著に『みんな水の中──「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』(医学書院)、『唯が行く!──当事者研究とオープンダイアローグ奮闘記』(金剛出版)、『イスタンブールで青に溺れる──発達障害者の世界周遊記』(文藝春秋)、『グリム兄弟とその学問的後継者たち──神話に魂を奪われて』(ミネルヴァ書房)などが、編著に『みんなの宗教2世問題』(晶文社)、『信仰から解放されない子どもたち──#宗教2世に信教の自由を』(明石書店)などがある。