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ノンフィクション・人文

歴史修正ミュージアム

『歴史修正ミュージアム』 著:小森真樹

価格

3,300円
(本体3,000円+税)

判型

四六判

ページ数

336ページ

ISBNコード

9784778340681

搬入年月日
[?]

2025.9.25
※各書店・ネット書店により、購入可能となる日は異なります。

書籍の説明

戦争責任の軽視、植民地支配の正当化、マイノリティへの差別の否認──。
いま、都合の悪い過去を次々と書き換える「歴史修正」が世界中で行われている。

だが、歴史を修正することは、本当に「悪」なのだろうか?

本書が注目するのは、支配的な歴史の語りに異議を唱え、語られなかった人びとの声を、展示というかたちで「修正」しようとする、欧米各地のミュージアムの実践である。

「顔」の展示から国史の語りを問い直すナショナル・ポートレート・ギャラリー
差別的表現に注釈を加え、歴史の読み直しを促すテート・ブリテン美術館
そして、フィラデルフィア美術館の前に「戻ってきた」ロッキー像が語る、階級の対立と融合

そこにあるのは、陰謀論でも過去の否定でもない。
蓄積された知見を反省的に継承しながら、現在へとつながる過去を語りなおす、誠実で批評的な「歴史修正」の試みだ。

ミュージアム研究者・小森真樹が、約1年をかけて訪ね歩いた欧米各地のミュージアムの実践から、
私たちの、歴史を語る権利と可能性を考える。

2025年9月29日(月)発売
予価:3000円+税

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著者プロフィール

こもり・まさき 1982年岡山生まれ。武蔵大学人文学部准教授、立教大学アメリカ研究所所員、ウェルカムコレクション(ロンドン)及びテンプル大学歴史学部(フィラデルフィア)客員研究員。専門はアメリカ文化研究、ミュージアム研究。美術・映画批評、雑誌・展覧会・オルタナティブスペースなどの企画にも携わる。著書に、『楽しい政治』(講談社、近刊)、「『パブリック』ミュージアムから歴史を裏返す、美術品をポチって戦争の記憶に参加する──藤井光〈日本の戦争画〉展にみる『再演』と『販売』」(artscape、2024)、「ミュージアムで『キャンセルカルチャー』は起こったのか?」(『人文学会雑誌』武蔵大学人文学部、2024)、「共時間とコモンズ」(『広告』博報堂、2023)、「美術館の近代を〈遊び〉で逆なでする」(『あいちトリエンナーレ2019 ラーニング記録集』)。企画に、『かじこ|旅する場所の108日の記録』(2010)、「美大じゃない大学で美術展をつくる vol.1|藤井光〈日本の戦争美術 1946〉展を再演する」(2024)、ウェブマガジン〈-oid〉(2022-)など。

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