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「世界の終わり」を紡ぐあなたへ デジタルテクノロジーと「切なさ」の編集術

『「世界の終わり」を紡ぐあなたへ デジタルテクノロジーと「切なさ」の編集術』 著:北出栞

価格

2,200円
(本体2,000円+税)

判型

四六判並製

ページ数

230ページ

ISBNコード

9784778319267

搬入年月日
[?]

2024.4.19
※各書店・ネット書店により、購入可能となる日は異なります。

書籍の説明

TikTok、ソーシャルゲーム、ミュージックビデオ、アニメ……
現代のカルチャーを横断する 〈セカイ系〉論の新境地!

「社会」を描かないものとして長らく揶揄の対象となってきた〈セカイ系〉。しかし、 その誕生が2000年代初頭であったことを思い返すと、インターネットの普及によって「世界」の意味するところにドラスティックな変化が起きたことを鋭敏に捉えた想像力でもあったのではないか。〈セカイ系〉をキーワードにアニメ・音楽・アート・哲学などを横断して論じる評論アンソロジー『ferne』が話題を呼んだ気鋭の論客・北出栞の初著作。

まるで「世界の終わり」だと思わずつぶやきたくなる時代を前にして、まずは沈黙のうちに自分の感情と向き合えないか。〈セカイ系〉という言葉は、私たちにそんな問いを呼び起こさせるように感じる(本文より)

発売:2024年4月23日
定価:2,200円(本体2,000円+税)
装画:米澤柊

★ストア限定特典
QJストアと一部書店では、購入特典として特製小冊子をプレゼント中!
『「世界の終わり」を紡ぐあなたへ』特製小冊子
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目次

はじめに

1章 セカイは今、どこにあるのか
〈セカイ系〉とは何か/「距離」と「世界」に関する逆接/「エーテル」の中の歌姫/「恋愛」の脱構築/「半透明」な領域の捕捉/「切なさ」を具現化するために

2章 デジタルな実存の再構築(リビルド)
ポスト『シン・エヴァ』の〈セカイ系〉/「反省」する主体/「REBUILD」とは何だったのか/なぜ「使徒」は消えていったのか/再構築(リビルド)的な鑑賞に向けて

3章 ミュージックビデオ的想像力
「映画」ではなく「動画」のほうへ/「新海誠」のスタイル/レイヤーの美学/グローバルとローカルのねじれた接続/セカイとセカイをつなぐ扉

4章 タッチパネル上で生まれる「切なさ」
音楽家=シナリオライター/「否定神学」を肯定する/「似たもの同士」の共同体/「見えないもの」のありか/スマホ時代の「切なさ」への挑戦/タッチパネルの化身/脳とスマホと創造性

5章 「ポスト・ボカロ」とは何か
2007年という特異点/「セカイ系的主体」/「セカイの狭間」にて/「人間 vs 非人間」という偽りの問題/「自分ではない何者か」になること/「動くイラストレーション」の美学/「ポスト・ボカロ」の共同制作

6章 浮遊する「天使」のサンプリング
TikTokと「シミュラークル」発生のメカニズム/「エモい」とは何か/浮遊するセルフイメージ/ファッションという回路/「天使」を素材に変換する/「文脈」から「感覚」へ

7章 タイムラインの中で「かたち」を捉える
「資本主義の残骸」としての〈セカイ系〉/「空間」と「距離」を作り出すこと/生成のプロセスと「プロトタイプ」/オブジェクト・時空のねじれ・つなぎ直し/「まずは作ってみる」ために

8章 セカイに向けて響く祈りの歌
「音楽映画」における編集的思考/匿名的なつながり/〈世界はどこにもないよ〉/終わる世界に祈りを込めて

おわりに

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著者プロフィール

北出 栞(きたで・しおり)
1988年生。神奈川県横浜市出身。1990年代半ばをドイツで過ごす。音楽雑誌の編集部員、音楽配信サイトの運営スタッフを経て、2010年代半ばより現名義で評論同人誌への寄稿を始める。2021年、〈セカイ系〉をキーワードにした評論アンソロジー『ferne』を自費出版。同人誌即売会「文学フリマ」を中心に話題となる。本書が初の単著。

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