クイック・ジャパン編集部ブログ

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姉さん、事件です!

2010.6.29

蒸し暑い日々が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか?
こんにちは。七井です。
清汗スプレーとふきふきシートが手放せませんね。

そんな暑い日にするなって話なのですが、昨日我が家(周辺)に
起こった怪事件について、どうしても書かずにはおれなかったので
お付き合いいただければ幸いです。
下系なので、お嫌な方は読まないでね。


事件は6月28日(月)の早朝、起こったのです。
出社時間にゴミ出しをすると、たまに取り残されて茫然とすることがあるので、
その日も私は寝起き後すぐに資源ゴミを持って
アパートの階段を降りました(我が家は2階)。
するとなぜでしょう。
朝早くご出勤の方々が口元を押さえながら歩いています。
地面を凝視するその表情はみな苦悶に満ちています。
そして、私の鼻に届く異臭。
すわ、サリン!?
いや、これは、これは............
そして、私の目に飛び込んできた物体は、
そう、どう見ても人糞(これ以外の書き方が思い浮かびません)。

我が家のまん前の道路のど真ん中に、鎮座間しているのは
まぎれもなく人糞でございました。
人糞というのはさすがに体裁が悪いので今後はこれを
フローラと呼ぶことにします。
今決めました。

そのフローラですが、ここで私はある異変に気付きました。
それは1人の人間からひねり出されたとは思えないほどの量だったのです。
フローラは直径7cmくらいの円筒系というまずそこからして
おかしな太さをしておりまして、さらに驚くべきは
その長さ約1m。

するってーと、フローラの体積は3.5×3.5×3.14×100なわけですから、
3847cm3(立方センチメートル)。
つまり3847cc。
つまり約4リットル。
だから、フローラ=約4キログラム。

うそうそうそ! あり得ないでしょ!?
でも確実にそうなんだもん。
しかも途切れてないんだもん。
つまり1人の人間から大きめの胎児1人分が出てきてる計算ですよ。
石塚さんなの? ギャル曽根ちゃんなの?

通り過ぎる人々は、その道の前にある住居(つまり我が家)が
片付けるべきだと言わんばかりの非難の目を私に向けます。
いやいやいや、無理無理。
いくら私が割とサバイバル能力に長けていようが、これはさすがに無理。
無理!

涙目で自宅に逃げ帰った私は出社準備をしながらも
頭の中はフローラのことでいっぱいです。

①もし心なき近所の子供たちがフローラを棒の先に付けて
我が家の壁になすりつけられたらどうしよう。

②いやその前に疲弊しきったサラリーマンが誤ってふんづけちゃって
その靴を我が家の壁になすりつけたらどうしよう。

③杉並区中のハエが美味しそうな臭いにつられて
集結したらどうしよう。

④杉並区中の、いや都内のマニアな人たちがその立派さにつられて
品評会を始めたらどうしよう。

⑤実は私の事を好きな人がいて、フローラ
私の産物だと勘違いして幻滅したらどうしよう。

......悩みは尽きません。

とりあえず急ぎ出社の支度をした私は気が進まないながらも
自宅を出る決意を固めました。

すると、恐れていた事態③がすでに勃発。
思っていたよりは少なかったものの、現住所に引っ越してきてから
最多のハエどもが、フローラにたかっています。
嗚咽。
私が何をしたというのでしょう。

ロングスカートを身にまとっていた私は両端をむんずとつかみ
ひざ上までたくしあげてその場を走り去りました。


昨日は出社中も仕事中もフローラのことが頭から離れません。
しかしながら善良な社員の皆様にこのような事態をご相談申し上げるのも
憚られます。
悶々と悩みながら時はすでに夜。
決意を固めた私は我が自宅への道を歩み始めました。
あの曲がり角を曲がれば......と恐れていた私が見たものは......

幾多の車に引き伸ばされ、昨日の豪雨によってさらに押し広げられた
フローラのあっけない最期でした。
夜の空気の中でその活動(?)範囲を広げたフローラでしたが
さすがにここまで広範に分散すると、脅威も弱まります。
しかしながら、足の踏み場が、ほぼナッスィング。
つま先壁際歩きで無事帰宅。
今朝はさらにそれが乾燥して、もはやただの土くれの汚れと
大差なくなっておりました。

私の心をまる一日がっつり掴んで離さなかったフローラ
もういないのです。
でも私は忘れません。
安心感とともに訪れた一抹の寂しさ。
あんなに存在感のあるフローラにお目にかかったのは人生初でしたから。
さようならフローラ
でも二度とごめんだ、フローラ


ちなみに。事態⑤がもし起きていたら困るので
念のためここに書き記しておきますが、私が産み落としたものではないので
私の事をそっと想ってくださっている殿方がいらっしゃいましたら
無駄な嫌疑などかけず、まっさらの私を愛し続けてくだされば幸いです。


長文駄文失礼。

七井