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太田出版ニュース

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太田エロティック・マンガ賞にご応募いただきありがとうございました。個性あふれるさまざまな作品の中から、今回は奨励賞に1タイトル選出となりました。あらすじと講評をここに公開します。

【2017年下半期】太田エロティック・マンガ賞
審査員:山本直樹、本誌編集部
賞金:大賞 40万円、入選 20万円、佳作 10万円、奨励賞 3万円
最新のマンガ賞については「太田エロティック・マンガ賞」募集ページでご案内します。

奨励賞 賞金3万円

文月あずさ
「○ちばな荘の女」
14p

【あらすじ】
妻子がいるのに、飲み屋で知り合った女と一夜を共にした男。抱いた女が自分の妻の高校時代の友人だとわかって――。

  • レビュアー
    山本直樹 講評

    最後のコマの雰囲気がすごく良い感じでした。そこから逆算して、この女の子と主人公の男性の嫁との高校時代のエピソードを1個入れるだけでだいぶ変わる。しみじみ終わるということもできたのになと。あるいは、真実告げられて逃げてく旦那をロングで描けばサスペンス仕様。いろんな可能性があったのに、辿り着けてないのがもったいないです。あと全体に言葉で説明しすぎですね。絵は正直、一応かわいい、という感じでエロも弱いんですけど、こうすればいいのにな、っていう感想が出てくるということは、駄目じゃない、惜しいということ。いっぱい描いてほしいですね。もうひと捻りすればぜんぜん変わる人のような気がします。

総評

今回は、絵を細かく描き込むタイプの作品が多かった印象ですね。ただマンガの絵って描き込む・描き込まないよりも、読んでる側に来るか・来ないか、つまり“華”みたいなことのほうが大事だったりします。単純すぎて逆に読んじゃう絵、スッて引く一本の線でも良い時もあるし。かといってユルくしたから成果が出るっていうものでもない。そこは経験積んでいかないとわからないこともあるから、たくさん描いてくださいとしか言いようがないんですが。
お話がなくてもエロさえ入っていれば商品になるんだ、っていつも言ってますが、それほどのエロが入ってるわけでもなく、かといってお話も特にない作品はやはり厳しいですね。
キャラが前のコマで普通に会話してて次のコマでいきなりセックスの場面になってても、こっちはその間が見たいのになあ、と思ってしまったり。お話が転がりだしたら、投げっぱなしで終わってもいいんですけど。
エロスの弱い作品っていうのは、絵が淡白だからなのか、描き慣れてないからなのか、そもそもエロにあまり執着してないのか、のどれかだと思うんですけど、エロを描く気がないんだったら、無理せずにお話の面白さを追求するというやり方だってあるわけです。